丁寧な暮らしぶりやセンス溢れる素敵な着こなしで人気を集める内田彩仍さん。日々のなかで内田さんが見つけた小さな幸せや、暮らしの工夫をお届けします。色とりどりの花が揃う今の季節。内田さんはIKEAのアイテムを素敵に活用していました。「明日もいい日になりそう」と、皆さまが穏やかに前を向けますように。

内田彩仍さん Profile

福岡県在住。夫と愛猫そらと暮らす。雑誌などで紹介される丁寧でセンスのある暮らしぶりが人気。 『内田彩仍さんと作った 白のキャンバストートバッグBOOK』（宝島社）、『変えること変わらないこと』（主婦と生活社）など著書多数。 新刊『衣食住、暮らしに寄り添うもの選び』（集英社）が発売中。

足繁く通う散歩道の桜もいつの間にか葉桜になり、新緑の眩しい季節になりました。我が家の庭でも越してきた時に植えたアジュガが春の日差しを浴びてきらめいています。
行楽日和のこの頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

このところ福岡では、花粉と黄砂の日が続いていて「散歩したいけれど黄砂がなあ」と思うほど空が霞んで見える日も。
そんななかでも天気がいいと散歩に出かけたくてウズウズするから、一旦仕事の手を止めてマスクを二枚重ねにして出かけます（笑）。

この春たけなわの時季に、散歩の途中に寄りたくなるのがフラワーショップ。色とりどりの春の花がたくさん並んでいて、眺めているだけで幸せな気分になります。

最近、花瓶としてよく使っているのは、IKEAのオンボナドワイングラス。
重さもあって程よく深さもあるから「頭が重たい花を生けても倒れずに飾ることができそう！」と思い、当初から花器にするつもりで選びました。
4個セット売りなので、グラスをいくつか並べて草花の色味を合わせて飾ったり、色味がきれいな大輪のラナンキュラスを一輪生けたり。
飲み口が広くないので、一輪挿しとしても最適で、好きな花ばかりで花選びに迷うこの時季にはちょうどいいのです。

先日は、大ぶりのオーニソガラムを買ってきて、茎が長いまま飾りました。
今の時季は花が生き生きとしていて長持ちするから、水切りして少しずつ短くなるのを愛でながら変わりゆく花の様子を楽しんでいます。

これは、１か月ほど前に購入したアルストロメリアパール。こちらも長かったのですが、水切りしたり枯れた花芽を摘んだりしているうちに段々と小振りになっていきました。
花の趣が変わっても、このワイングラスだと寂しくならずにおしゃれに見えるから、そんなところも気に入っています。

先月のブログにも載せていた庭のクリスマスローズは、ちょうど4月末が花の剪定時期。来年の花付きを良くするために、根が弱らないようタネがつく前に花を摘んでしまうのです。
今年は咲き始めが遅かったので、まだ花のみずみずしさを残したままの剪定なので、玄関先に飾ったり、棚の上に雑貨と共にしつらえたり。白から真紅までさまざまな色味のものが揃うから、庭のテーブルにも飾って眺めながら休息しようと思います。

今年は、例年より庭のローズマリーに小さな淡い紫の花がたくさん。突然咲いたので、気づいた時は心浮き立ちました。
新しいことが始まる季節。皆さまにも私にもささやかな幸せがたくさんありますように。
そして、明日もいい日になりますように。

photograph: Kyoko Omori, Ayano Uchida　text: Ayano Uchida
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