CULTURE

ドレスコーズ・志磨遼平さん「<才能>がある限り、何かを作り続ける」/アルバム『†』インタビュー ドレスコーズ・志磨遼平さん「<才能>がある限り、何かを作り続ける」/アルバム『†』インタビュー

好きなものに囲まれた健やかな暮らし

━━そういう違和感が新しい何かを作るモチベーションになる部分もあるのでは?

志磨 まあ、どうせ何かを作るなら珍しいもののほうがいいでしょうし。あまり気にせず、これからも古いものに学びながら歩もうと思っています。

━━また、おそらく他の人も心のどこかで感じる<ミスフィット(違和)>感にもリンクする楽曲にもなっているような。

志磨 僕と僕の音楽に共感してくださる方とのテーマソングのようなものができたことはよかったと思いますね。

━━まもなくスタートする全国ツアーは、現在の志磨さんのロックンロールへの思いを感じられる内容になりそうですね。

志磨 とにかく陽気に、ゴキゲンにやろうと思っています。なにしろこれはロックンロールアルバムですからね。

━━今後、ドレスコーズとして、志磨さん名義の活動など、何か挑戦したいことはありますか?

志磨 どういう言葉を選べばいいのか悩みますが……あえて<才能>という言葉で説明しますね。この<才能>が、枯渇するイメージが僕にはわかなくて。これから何をするのか僕にもわかりませんが、この<才能>がある状況が続く限り、僕はそれに引っ張り回されながら生きていくんじゃないでしょうか。僕は本当は何もしたくないんです。家からも出たくないし、働きたくもないし、目立ちたくもない。でも<才能>がある限り、何かを作り続けることが、僕の使命なので。<才能>に髪を立てろと言われればそうするし、眉毛を剃れと言われれば潔く剃る。何でもいいから作り続けるという生活が、今後もきっと続くのでしょう。

━━最後に、志磨さんの最近の暮らしについておうかがいできたらと。お話ぶりから、とても健やかな生活をされているような印象です。

志磨 これはとてもラッキーなことなのですが、何のストレスもなく生活していると思います。アルバイトもせずに、好きなことだけに没頭して暮らしているわけですから。しかも、自分が納得できない仕事はしないという、社会に出れば決して通用しないようなことも許される環境にある。そのせいで振り回される周囲のみなさんにとっては迷惑な話だと思うのですが、そういった方々のおかげで僕は純粋に仕事に打ち込める。だから健やかに見えるのだと思います。

━━お部屋は志磨さんの好きなものしか置いてない印象です。

志磨 もう足の踏み場もなくて。だから、部屋に入りきらなくなったレコードを、ここ(バー フジヤマ)に並べているという。僕の物置部屋みたいなものです。
━━つまり、ここで志磨さんの暮らしの一端を垣間見られるわけですね。

志磨 僕の好きなものだけが置いてありますので、みなさまもぜひいらしてください。

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