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:みかん農家さんに教わる【みかんの保存方法と長持ちのコツ】箱買いしてもこれで安心!
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冬を代表する果物として、老若男女問わず人気のみかん。旬の季節になるとまとめ買いすることも増えますが、気がついたらカビが生えていた……なんて悲しいことも。できるだけ長持ちさせて、美味しいみかんを楽しめるよう、真穴柑橘共同選果部会 共選長の中井 平昌さんにみかんの保存方法のコツや、常温・冷蔵・冷凍の正しい保存の仕方を教えていただきました。
みかん農家さんに教わる【みかんの保存方法と長持ちのコツ】箱買いしてもこれで安心!
教えてくれたのは………
真穴柑橘共同選果部会 共選長 中井 平昌さん

宇和海の潮風と、太陽の陽ざしをいっぱいにうけて育った「真穴みかん」は当たり外れがなく、甘みと酸っぱみのバランスがいいのが特徴。「じょうのう」(みかんの袋)が薄く、袋ごと食べることができます。真穴地区のみかんのほとんどを選果・荷造りしているのが、この選果部会の選果場。品質の証として、厳しい検査に合格したみかんには一個ずつ「真穴みかん」の赤いシールが貼られています。
スーパーで箱買いしたみかん、どうやって保存する?
箱でまとめ買いしたはいいものの、傷んでしまったり、カビが生えてしまったりするとまわりにも影響してしまうみかん。できるだけ長持ちさせて、美味しく食べるにはどうしたらいいのでしょうか?

【みかん箱を買ったあとに行う3STEP】
❶箱は底面から開けて、底にあったみかんから取り出す
❷一個ずつ傷んでないかチェックしながら、すべて取り出す
❸湿気の少ない風通しのよい涼しい場所で保管
「箱入りのみかんは、袋入りよりもぎっしりと段ボールに詰め込まれているため、底の方のみかんには圧力がかかってしまいます。また、箱ごと配送されるため、配送時の振動や衝撃でさらに圧力がかかり、潰れやすくなる可能性もあります。そのため、箱で購入した場合はすぐに箱を開け、傷んだみかんがないかどうか確認をするのが大切です。
箱を開けるときはゆっくりと箱を上下逆さまにし、底面になっていた部分から開けるのがポイント。底にあったみかんから確認できるため、傷みやすくなっているみかんをすぐに取り出すことができます。
一個ずつチェックして傷んだみかんを取り除いた後は段ボールから全て取り出し、湿気の少ない風通しのよい涼しい場所(暖房の利いていない部屋)で保管してください」
箱のまま保存する場合は、
みかん同士がくっついて湿気るのを避けるために新聞紙を活用!
「箱に入れたまま保管する場合は、一度段ボールを乾かしてから新聞紙を底に敷き、ヘタの部分を下にして、みかん同士がくっつかないように並べます。一段並べ終わったら一段目のみかんの上に新聞紙を敷き、同じようにみかんを並べて、二段三段と重ねていきます。新聞紙を入れることで、吸湿性とクッション性が上がります」
ビニールに入った少量みかんの場合も
通気性に気をつけて保存を

「買って帰ったらビニール袋から出して、新聞紙やキッチンペーパーに包み、冷蔵庫や涼しいところ(玄関先など日の当たらない冷暗な場所)に保存するのがよいでしょう。ヘタ部分から水分が蒸発していくので、ヘタを下にして新聞紙やキッチンペーパーに包むとより鮮度を保つことができます。すぐに食べるものは、通気性のいいカゴに入れておくのもよいと思います」
みかんを冷蔵・冷凍するのはOK?
冬の時期は常温でも涼しいですが、暖房が利いた部屋はあたたかすぎる。
ならば、みかんを冷蔵庫や冷凍庫で保存することは問題ないのでしょうか。冷蔵・冷凍それぞれの保存方法を教えていただきました。
冷蔵庫で保存する場合は、野菜室へ
「冷蔵庫で保存する場合も、箱やビニール袋から出して新聞紙やキッチンペーパーに包むといいですよ。野菜室は5℃前後と温度は冷蔵室と同じくらいですが、密閉度がより高く湿度を保ちやすいため、乾燥からみかんを守り、鮮度が落ちにくくなるのでおすすめです」
冷凍庫で保存する場合は、きちんと密閉すること
「冷凍みかんは、皮つきと皮むきの2通りの保存方法があります。
皮つきは軽く水洗い後、水気を拭き取り霜がつかないようにラップでぴったりと包みます。ジッパー付きビニール袋に入れて空気をしっかり抜き、袋の口を閉じて冷凍します。
皮むきは皮をむいたみかん一個一個をラップで包み、皮つきと同様にジッパー付きビニール袋に入れて空気をしっかり抜き、袋の口を閉じて冷凍します。解凍は自然解凍でOK。しっかり保存すると、5月頃まで美味しく食べることができます(私たち農家も行っている方法です!)」
農家さんに聞く! みかんの保存方法Q&A

みかんを長持ちさせる保存方法のコツについて、気になることをまとめて中井さんにお聞きしました!
適温、保存期間、カビが生えてしまった場合……など、一気に疑問を解決します!
Q1 みかんを保存するときの適温は?
A1 「前述のように、みかんは高温・多湿に弱いので、5~10度が適温です。冷蔵庫の野菜室や、日が当たらない涼しい部屋で保存すると長持ちします。冬でも暖房の利いた部屋では傷みやすくなりますのでご注意ください(この環境がみかんは美味しいのですが……!)」
Q2 みかんはどれくらいの期間保存できますか?
A2 「常温で2週間程度です。厳密にいうとみかんは賞味期限がないので、上手に保存すれば1か月程度は美味しく食べられます(ただし9月、10月に出回る青いみかんは難しいです)」
Q3 もしカビが生えてしまったらどうすればいいですか?
A3 「カビが生えたみかんを取り除き、まわりのみかんはカビを拭いて保存すれば問題ありません」
Q4 みかんを取り出して並べるときは、積み上げて並べないほうがいい?
A4 「積み重ねすぎると重みでみかんが傷みやすくなります。保存するときは一個一個のみかんをキッチンペーパーなどで包んで、二段くらいで保存してください。特に10キロ箱で購入した場合は、逆さにして底面からふたを開け、底のみかんから食べることをおすすめします」
Q5 他の果物と一緒に保管しても大丈夫?
Q5 「りんごには追熟効果があり、一緒に保存すると熟しやすくなるため、みかんの酸っぱみが減少し甘みを感じやすくなります。ただし、傷みやすくもなるので、りんごと一緒に保管するときは早めに食べましょう」
美味しいみかんを見分けるには?

せっかく保存して長持ちさせるなら、美味しいみかんを選びたいところ! スーパーで売られているみかんを見ても、見分け方がわからない……という方のために、甘くて美味しいみかんの選び方も中井さんに教えていただきました。酸っぱいみかんに当たってしまった場合に酸味を和らげる方法や、箱買いするときのポイントなど、役立つ知識が盛りだくさんです。詳しくは下記の記事をチェック!
正しい保存方法を知って美味しくみかんを長持ちさせよう
外の皮が柔らかく、ジューシーで水分量が多いみかんは、美味しいけれど傷みやすい果物。購入するときにひと手間をかけて確認し、正しく保存することで、最後まで美味しくみかんを食べましょう!
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photograph:Akira Yamaguchi edit & text : Liniere.jp
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