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:【金継ぎ体験】割れてしまった大切な器を、自分好みにデザイン・修復。本漆を使った手仕事に挑戦!
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こんにちは。インテリアコーディネートのお仕事をしている、リンネル暮らし部の三輪です。
みなさんは、うっかり落として割れてしまった大切な器、どうしていますか?
お気に入りほどショックが大きく、「もう使えないけれど、思い出があって捨てられない……」と棚の奥に眠らせている方も多いのではないでしょうか。
今回は、おばあちゃんから譲り受けた小皿や子どものお食い初め皿など、我が家の「思い出の器」を天然漆で修復する本格金継ぎ教室の体験レポートをお届けします。
ただ直すだけでなく、割れ目を活かして自分好みに「デザイン」する金継ぎの奥深い魅力をご紹介します。
ディスプレイ現場で感じた
金継ぎの器の「唯一無二の深み」
IDÉE SHOPの家具のディスプレイで小物のスタイリングをする際に、アートディレクターの私物の金継ぎされた抹茶椀を使うことがありました。
もちろん新品の食器もディスプレイに使うのですが、その金継ぎの抹茶椀が空間の中に一つ入るだけで、それらの新しいものの中に深みが増し、あたかもそこに暮らしている人の空気感が生まれるようなそんなアイテムの力を感じていました。
もしかしたら割れる前のその器より、金継ぎされたその器だからこそよりその効果を感じられて、私の記憶に残っていたのかもしれません。唯一無二の存在、それが私が金継ぎに触れる初めての経験でした。
天然素材の生漆で修復する
「本漆金継ぎ」の基本と工程
金継ぎを教わった教室はこちらです。
時岡 えい 先生が、眺めが良く気持ち良い光のたっぷり入るご自宅で少人数の予約制で金継ぎを教えてくださいます。
金継ぎにもいろいろ種類があるようで、ここ最近では簡単に仕上げられる簡易金継ぎなどがある中、先生の教室では天然素材の漆を使った日本の伝統技法の金継ぎによる修復を教えてくださいます。漆は乾くのに条件、日数が必要で、工程が多くかかりますし、うっかりするとかぶれるので十分注意しながらじっくりと味わうことができる教室です。

集中しないとなのにおしゃべりがとまりません!
金継の工程は
漆固め → 乾燥 → 麦漆で接着 → 室で乾燥 → 中塗りの研ぎ → 弁柄漆で地塗り → 金粉の蒔き の工程があります。
月1回の教室で半年ほどかけて完成させていきました。
割れてしまった我が家の「思い出の器」3点
割れてしまった大切な器、選りすぐりの3点を持ち込んでいざスタートです。
おばが作ってくれた「息子のお食い初め皿」

一つ目は、以前器のお話でご紹介した、おばのゆりちゃんが息子のお食い初め皿として作ってくれた小さな平皿です。
祖母から譲り受けた「思い出の小皿」

みごと4つに分かれて割れてしまいました
二つ目は祖母より譲りうけた小皿です。今でもおばあちゃんちで食事していたのを思い出すことのできるとても大切なものです。
蚤の市で見つけた
愛用の民芸風のお皿

ふたつにぱっかん!一部欠けもあります。
三つめはいつかの蚤の市で購入した無名のお皿です。
沖縄の民芸っぽくもあり、絵柄や周りのギザギザが好みで長く愛用してたものです。

この絵柄にどうしても愛着が、、、
最初はじれったい?
でも惹き込まれる手仕事の魅力

くっつける作業は真剣そのもの
まず体験して感じたことそれは、じれったい!!です。
なんでもDIYでバンバンほしいものを作っていく私にとっては、「じっくり、丁寧に、時間をかけて」が正直とてもじれったく感じてしまいました。
しかしそんな私でしたが、先生の丁寧なお手本の作業を見させて頂くうちに、なにか茶道のお作法のような美しさを感じるようになり、その動きに憧れながら少しづつ真似をして工程を踏むことを愉しんでいきました。大切なものに向き合うというとても新鮮な時間を経験することができたと思っています。


生漆は皮膚につかないように注意!
2時間もくもく削りの作業に徹する日もあります。
割れ目の線の太さや
「金粉・銀粉」で自分好みに表現
工程の終盤、弁柄漆で割れ目の地塗りを行います。
そこでは割れ目にそって均等な線を細い筆で引くことに全集中して作業を行います。
うまく線を引けず苦戦していた際に、先生はあえて線の太さや線の伸ばし方を工夫することで、より素敵にすることができることを教えてくださいました。自然にできた割れ目の線を活かしてその器に合った線に施すことで「デザインする」という発想です。これはなるほど!と思いました。


最後金粉の薪きでは、金、銀、真鍮、いぶし銀、弁柄など仕上げ材によって色を合わせられるため、線の太さ、線の色を自分好みにデザインできるということになります。
華奢な器の割れの線は細くしなやかに、武骨でかっこいい器の線は太く大胆でも良いのかもしれません。
私の器も、仕上げ材の色味サンプルを合わせながら色を決め、最後の薪き工程を仕上げました。
直すだけでなくデザインの付加価値をつける まさに金継ぎのおもしろさはそこなのではないかと感じました。


クライマックスの薪き工程
筆を決して撫でず、ちょんちょんと粉を移動させて付着させます!
割れた前以上に愛おしい。
大切な器と再び歩む豊かな暮らし
大切なものをじっくり直すことで再び器を使える喜びはもちろんのこと、金継ぎされた器たちは割れる前以上に大切に使いたいと思えることがうれしいです。割れてないものが一番よいものとしていた私の思考をガツンと変えてくれました。

また大人になって、異年齢のコミュニケーションの場で新しいことを学ぶ新鮮さを感じられたことはとっても贅沢な時間でした。
いつかやってみたいなあ、を一歩踏み出してみること、
日々あわただしいけれど自分だけの時間を作ること、
そこで生まれた友と笑う時間が毎日の活力になっていたこと
そんな経験からまた次はなにをやろうかなとアンテナを張っています。
こちらもチェック!
インテリアスタイリスト
三輪 加菜子

ライフスタイルショップIDÉEでの勤務を経て、インテリアコーディネート、スタイリング、空間ディスプレイにより暮らしを提案。現在ではインテリアの仕事を活かして大学非常勤講師を務めています。
暮らし部ではハーフビルドで建てたお家作りや2児の母の暮らしのわくわくを発信中。
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
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