【素敵なおうち訪問】インテリアデザイナー小林マナさん 空間づくりの4つのルール 【素敵なおうち訪問】インテリアデザイナー小林マナさん 空間づくりの4つのルール

笑顔になれるような好きなものに囲まれて、心地のよさとモダンさを兼ね備えた素敵なおうちに暮らすインテリアデザイナーの小林マナさん。素敵な空間をつくるために大切にしているルールを伺いました。

小林マナさん profile

〈空間づくりのルール 1〉
多彩な色と柄。見ているだけで元気をくれるもので空間を満たす

リビングルームの壁一面に設けられたガラス棚には、夫婦で集めた色とりどりのコレクションが。愛猫が落とさないための対策でもあるのだとか

カラフルな色を使ったユーモラスな作品や植物柄のテキスタイルがあふれる、明るいリビング。

「視覚から入ってくるものが心にも作用します。常に楽しいこと、気持ちのいいことを感じていたいので、自分の好きなものや美しいものを1分でも見る時間を作って、ものから元気をもらっています。素敵な生活より、自分が癒やされることのほうが大切です（笑）」

〈空間づくりのルール 2〉
モダンなものにプリミティブをひとさじ

大好きなロナン・ブルレックは、2枚のドローイングを並べて。

20代の後半から「プリミティブ&モダン」がしっくりくるように。「夫と空間の仕事をするようになってからは、居心地がよくモダンな空間に仕上げることを心がけています。無機的ではなく温かく、風通しがいいという、人の気持ちの原点を大切にしたいです」。家のあちこちにも、モダンななかにどこか温かさを感じるようなアイテムが並びます。

ピースを組み替えて使える、ユニークなロナン・ブルレックの花器と、実家から持ってきた木彫りの熊を並べたコーナーは、正に“プリミティブ&モダン”

imaが手がけたガラスケースには、プリミティブな形のオブジェなどを飾って。

〈空間づくりのルール 3〉
空間にテーマを持たせればまとまりやすい

玄関を入ってすぐの棚には、ピンクとイエローの花や作品を並べて春らしく。季節ごとに花器や本、オブジェを替えて。

ものが多いのにまとまりよく見えるのは、余白をうまく使い、それぞれのコーナーにテーマを設けて並べているから。「何でも並べるとごちゃごちゃに見えるので、たとえば色のトーンを合わせると、いろいろな国のものが交じっていても統一感があるように見えます」。大きな家具ではなく、小さな作品を入れ替えるだけでも、気分転換になります。

洗面所とバスルームは、北極をイメージ。ブルーのタイルと白熊のオブジェがよく合います。

〈空間づくりのルール 4〉
見せる&隠すのバランスで、ものがさらに引き立つ

2階のリビングにある扉付きの棚は、扉を開くと夫婦共通の趣味である、お酒が並ぶミニキッチンに。

基本的に、見せるものはガラス棚に入れ、隠すものは扉付きの棚にしまってすっきり。

「ガラスの棚は、お気に入りのものを仕舞い込まずに見られるのがいいところ。ベーシックな空間をまずつくり、主役になるものを決めると、たくさん色があってもまとまります」。

インテリアの印象を決めるカーテンをつけないのも大きなポイント。つけるなら、主張の少ないものがおすすめだそう。

壁は一面だけ何も飾らず、窓も上のほうに設けたことで、ガラス棚に並べた作品が引き立ちます。

photograph：Keiko Ichihara　text：Mayumi Akagi　web edit：Riho Abe
リンネル2023年6月号より
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