LIFESTYLE
:麻生久美子さん「私にとってリンネルは特別な雑誌」【リンネル創刊15周年リレーインタビュー vol.1】
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:リンネルの15周年を記念し、ゆかりのある皆さまへのインタビュー企画がスタート!
まずは創刊号の表紙を飾ってくれた麻生久美子さんに、15年間の思い出を語っていただきました。
今回お話を伺ったのは…
麻生久美子さん PROFILE

「リンネル」と出合って、洋服の好みも変わりました
―今から15年前、リンネル「創刊号」の表紙を飾ってくれたのが麻生さんです。「絶対に麻生さんに出てほしい! でも受けてくれるかな……」とドキドキしながらお願いしたので、OKしていただいたときは編集部も大喜びでした。
初めて出たときのこと、私もよく覚えてます。すごくうれしかったけど、本当に私でいいのかなあ……? と思いながら撮ってました(笑)。
だって、創刊号ってすごく重要じゃないですか!?リンネルが月刊になる前の、ムックだった頃から知っていたけど、ふわっとしたかわいらしい雑誌のイメージだったから。
それまで私はわりと黒っぽいモードな服が好きで、靴も高いヒールをはいていたから、大丈夫かな? って。
でも私もリンネルと出合って「こういうナチュラルなお洋服って素敵だな」と思うようになったし、ファッションの好みも変わってきました。

こちらが記念すべき創刊号。
「懐かしい~! もう15年もたったなんて、あっという間ですね。この撮影で使った帽子を買い取って、当時よくかぶっていたのを覚えています」
「リンネル」はいつでも新鮮。私にとって特別な雑誌です

―そこから今にいたるまで、麻生さんには20回以上も表紙を飾っていただきました。
そんなに! リンネルは私にとって、特別な雑誌です。こうやって見返してみると、創刊号のときはやっぱり若い(笑)。
でも誌面のテイストはそれほど変わらないから、言われなかったら、10年以上前の雑誌とは思えないですね。そこがすごいところです。

表紙への登場回数は20回以上! その都度さまざまなファッションや髪型にトライしてくれました。
創刊1周年号で「1カ月着まわししコーディネート」企画に登場してくれたことも。
出産と子育て、そして仕事との両立。

―この15年のなかで、麻生さんにとっていちばん大きかった出来事を挙げるなら?
やっぱり子どもが二人生まれたことですね。自分の時間が100からいきなりゼロになった感じがして、最初はすごく戸惑いました。
もちろん、子どものことを考える時間は幸せだけど、今まで当たり前にできていたことが、急にできなくなったので。
特に一人目のときは産後の体調不良からなかなか回復できなくて。リンネルの連載でも漢方について教わりましたよね。
それくらい子どもを産むって大変なんだな、と身にしみました。
―とはいえ、産休からお仕事への復帰は早かったですよね。
そうなんですよ。5月に出産して、もう翌年の1月にはドラマ「泣くな、はらちゃん」に出てましたから。
当時は大変でしたけど、私の場合、働いていたほうがバランスが取れて、体調もよくなると気づいたので。
本当は子育てだけに集中したい気持ちもあったけど、そうすると自分が自分らしくなくなって、落ち込んでしまう。
それがわかるまで、ちょっと時間がかかってしまいましたけど。
―ご自身の考え方や価値観も、この15年で変わりましたか?
そんなには変わらないと思うけれど……。でも、「自分はこういう人間なんだな」みたいなことは、年を重ねるごとにだんだんわかってきますよね。
昔はよくも悪くも、「もっとこういうことがしたい」という野望もあったし、無謀だったかも。
でも今は「この状況だと私にできるのはここまでかな」「私の性格では、これは難しそう」と冷静に考えられるようになって。
自分で限界を決めているわけではないですけどね。苦手なことをなんとか克服したい、と思ってずっとがんばってきたけど、やっぱり苦手なものは苦手(笑)。
最近はそう思えるようになってきました。
―30代から40代は、女性にとってライフスタイルや心身の変化も大きい年代ですよね。
でも、自分との付き合いかたみたいなものがわかってきますよね。自分が落ち込みはじめたときも、「来たな」とすぐに気づけるし、「前向きになるためにはこうすればいい」と対処できる。
だから、前よりも楽といえば楽です。
初めて撮影したときのこと、今でもよく覚えています!

シルクブラウス¥41,800/ブノン(ブノン)
―2015年には「ただいま課外授業中」の連載もスタートしました。
無趣味な私が「趣味を見つけよう」と始まった連載だけど、9年間もやらせてもらったのに趣味が見つからなかった(笑) 。
それが本当に申し訳なくて。編みものも刺しゅうも好きだし、楽しかったものはたくさんあるんですけど。
結局、私にとっては子育てが趣味なのかも。趣味というと語弊があるかもしれないけど、優先順位は子どもが一番だから。
でもいつかは子どもも巣立っていくんだろうし。そうなったら何をしよう…?というのは考えますね。
―何をするか、今から決めていることはありますか?
そのときの自分の気持ちに従います。ただ、今控えている作品がなのでハードなスケジュールになりそう、それを無事に乗り切れるのかどうかで考えが変わってくるかも。
もちろん、乗り切らないといけないんですけどね。楽しみだけど、大丈夫かな……?と不安もあります。
でもオファーをくださったのが、とても信頼している大好きなプロデューサーさんなので、前向きにがんばれそうです。

2013年にエッセイ、2015年に「課外授業中」の連載が開始。「陶芸、お菓子づくり、コーヒー……とやりたいことをやらせてもらって。たくさんの出会いもあって本当に楽しかった!」

創刊号をはじめ、過去の「リンネル」をめくりながら「懐かしい~!」と麻生さん。
「ここ数年はずっとぱっつん前髪のロングヘアだけど、昔の号を見るとボブの頃も! 今見てもなんだか新鮮ですね」
仕事は信頼できる相手と。それはずっと変わりません

シルクドレス¥36,300、ストール¥24,200/ともにブノン(ブノン)
―最近のお仕事についての変化はありましたか?
「人とのつながりで仕事を選ぶ」というのは昔から変わらないですね。
信頼できる相手となら、どんな結果になっても納得するし、後悔がないんです。
ただ、俳優としての役割はどうしても年齢とともに変わってきますよね。
自分が真ん中に立つというよりは、脇で主役の人を支えることが求められる。
でも、それをネガティブに捉えているわけではなくて。そのときの自分にできることをして、いい作品になればいい。
そんなふうに私自身の考え方も変わってきました。
―年下の共演者のかたから、アドバイスを求められることも増えてきたのでは?
私、あんまりそういう立ち位置じゃないんですよね(笑) 。
一応、経験はいろいろ積んできているけど、人に教えられるほどのものがあるかなあ……?っと。
むしろ年下の子たちにも友だちみたいに対等に思ってもらっている気がします。
みんなしっかりしてますしね。でもこれは、私の感覚が若いとかではなさそうですが…… (笑) 。
リンネル読者にメッセージ
―最後に、リンネルへメッセージをお願いします!
もう15年たったとは思えないくらい、リンネルはいつでもみずみずしくて、新鮮なイメージ。その空気感がとても好きなので、これから20周年、30周年も迎えられるように期待しています!

15周年のお祝いケーキ
こちらもチェック!
photograph: Isao Hashinoki styling: Nami Kagiyama hair&make-up: Yumi Narai text: Hanae Kudo cooperation: UTUWA
リンネル2025年5月号より
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
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あそう・くみこ/1978 年生まれ、千葉県出身。1995 年、映画デビュー。1998 年、映画『カンゾー先生』の演技が高く評価され、日本アカデミー賞新人俳優賞などを受賞。近年の出演作にドラマ「M I U404 」「ユーミンストーリーズ」「unknown」、連続テレビ小 説「おむすび」、映画『高野豆腐店の春』『FLY!/フライ! 』(声の出演)など。公開待機作に映画『海辺へ行く道』『THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE 』。4月より主演の金曜ナイトドラマ『魔物(마물)』(テレビ朝日系)がスタート。