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中村暁野さんの暮らし 窓の先に見える緑と壁の青で一日中すこやかに 中村暁野さんの暮らし 窓の先に見える緑と壁の青で一日中すこやかに

中村暁野さんの暮らし
連載 #素敵なおうち訪問

好きなものや生活スタイルに合った部屋は、暮らしをますます豊かにしてくれます。自分らしく暮らすことが一番幸せ。今回は家族と1年誌『家族』編集長、中村暁野さんが里山で少しずつ手を加えて暮らすお宅にお邪魔しました。

目次
中村暁野さんの暮らし 窓の先に見える緑と壁の青で一日中すこやかに
  1. 自然豊かな里山暮らしで見えてきた家族との時間
  2. 四季の移ろいを感じながらの台所仕事がますます楽しい
  3. お話を伺ったのは……中村暁野さん

自然豊かな里山暮らしで
見えてきた家族との時間

一年を通してひとつの家族を取材し、丸ごと一冊で取り上げる雑誌『家族』の編集長・中村暁野さん。長年住み慣れた東京・三鷹を離れ、相模湖にほど近い藤野の町に家族で移ったのは約2年前のこと。

「この家は約30年前に別荘として建てられた家だったんです。物件を見つけるのがなかなか難しい地域なのですが、幸運にも知人の紹介によって住めることになりました。当時の空気や時代を感じる『ザ・別荘!』という印象の造りを、夫が少しずつ手を加えて改装しながら暮らしています」

中村さんはそう話すものの、家は改装途中とは思えないほど居心地のよい雰囲気。至るところに自分たちで手を加えたDIYの様子が漂い、人の温もりを感じる空間になっています。細かなタイル張りのキッチン床、趣のある青色に染まった棚や壁。長い年月を経た古い建物に、味のあるインテリアが溶け込んでいました。

「東京にいた頃は、子どもの習い事の送り迎えの間や、ちょっとした用事を済ませるために出かけた先で、しょっちゅう子どもとカフェに寄っていました。なんだか、そうせずにはいられない暮らしだった気がします。でも今は、近所の人におかずをもらったり、果物をもらったり、カフェがなくてもお互いの家でお茶をしてただおしゃべりするだけで充分に楽しい。近所には習い事をする子どもも少ないから、放課後は娘の友だちがいつも遊びに来てくれるんです。娘も友だちの家に遊びに行って、そのまま夕食も入浴も終えて帰ってくることもしょっちゅう。そんなふうに地域と密な暮らしができる場所だから、この家で過ごす時間も必然的に長くなるし、家族も力を抜いて過ごせるんでしょうね」

バルコニーに出ると今日も相模川は美しい。暖かくなったらデッキでお茶をするのも楽しみ。花瓶には買った花ではなく、近くで摘んだ野花が活けられている。自分でも驚いたんですけど、と前置きしたあと「この里山暮らしで大変だと思ったことがひとつもないんです」と、朗らかに笑う中村さんの顔が何より印象的でした。

四季の移ろいを感じながらの
台所仕事がますます楽しい

庭に面したキッチン脇の窓からは、一年を通して緑が眺められる。東京では希薄に思えた季節の移り変わりが、里山暮らしでは身近なものに。近所の農家から買うオーガニックの野菜は、驚くほど安くておいしい。

中村暁野さんの暮らし

好きなお茶を淹れて、相模川を眺めながらのティータイムが一番のお気に入り。東京にはあったテレビも引っ越し前に処分し、ここでは鳥や川のせせらぎが心地いいBGMに。

中村暁野さんの素敵な台所

東京にいた頃から続けていた金柑ジュース、梅ジュース、梅酒のシロップづくり。これを一年かけて少しずつ飲んでいくのが、藤野で暮らす中村家の大切な年間行事。

中村暁野さんの素敵なリビング

リビングのソファに座ると、窓の向こうの相模川が眺められる。みんなで外を向きながらお茶を飲んだり、くつろいだり。子どもたちも不思議とここに集まって遊んでいる。

中村暁野さんのひのき風呂

六畳はありそうな広々した浴室には大きなヒノキ風呂が。家族全員が入れる広さで、まるで旅館に来たよう。初めは驚いたものの、今ではすっかりこの大きさに慣れたという中村さん。

お話を伺ったのは……中村暁野さん

PROFILE
なかむらあきの/クリエイティブディレクターの夫・中村俵太さんと共に“家族とは何か”を考える雑誌「家族」を制作。1年を通してひとつの家族に密着取材を続け、丸ごと11家族を取り上げる。娘と息子を育てる母。

photograph: Nozomi Nishi text: Tokiko Nitta web edit:Masako Serizawa
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
リンネル2019年4月号より

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