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:春の訪れを祝う「イースター」 【ヤン二さんの北欧旅レポート3】
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スウェーデン出身でアウトドア好きのタレント・モデル、ヤン二・オルソンさん。2022年末、久しぶりに里帰り。ノルウェーやスウェーデンでの冬のアクティビティやホリデーシーズンの街の様子など、この季節ならではの北欧旅の魅力を教えてくれました。
春の訪れを祝う「イースター」 【ヤン二さんの北欧旅レポート3】
●北欧旅レポートを届けてくれたのは……
ヤン二・オルソンさん
スウェーデンのヨーテボリ出身のタレント・モデル。幼少の頃から自然が身近にありSDGsへの取り組みが当たり前である環境で育ったため、アウトドアが大好き。日本で暮らす今も、アウトドアフィーカを楽しむ時間を大切にしている。NHK WORLD-JAPAN 『Trails to Oishii Tokyo』レポーターとして出演中。自身のドキュメンタリー番組『Getting Dirty in Japan』を4月中に公開予定。
Instagram: @janni_olsson
イースター(復活祭)は元々キリスト教の大切な休日ですが、今のスウェーデンでは宗教色は薄れ、春の訪れを祝うための休日になっているといえるでしょう。
ところでスウェーデン語ではイースターはPåsk(ポスク)と言います。
スウェーデン人はどういうふうに時間を過ごして、何を食べて、そしてどうやって家をデコレーションするのでしょうか? 皆さんに紹介したいと思います。
魔女のコスプレ&「イースターエッグ」

イースターの魔女はスウェーデン語で「Påskkärring(ポスクシャーリング)」と呼ぶ。
イースターには子どもたちが魔女に仮装します。頰を赤く塗って、鼻にそばかすを付けて、頭にはほっかむりを巻いて、そしてカラフルなスカートの上にエプロンを巻くのがポピュラーな変装スタイル。この習慣は17世紀の魔女狩りからスタートしたといわれています。サタンがイースターに魔女たちを宴に招いたという話から、今の仮装の習慣ができたそうです。

色鮮やかな色や絵で装飾されたイースターエッグ。中身はお菓子がいっぱい。
お菓子がいっぱい入っているイースターエッグを庭に隠し、子どもたちがそれを探しに行くというのが人気のゲームです。私の家族は卵探しを本気でやっていたので、時に一時間もかかっていました。
羽と卵飾りのリースや黄色い花のデコレーション
イースターの少し前からスウェーデンの家はとてもカラフルになってきます。イースターは春の到来を祝う時期でもあるので、色鮮やかな花やデコレーションが飾られています。特に黄色はこの時期のメインカラーとなっています。
クリスマスにはクリスマスツリー、夏至祭にはメイポール、そしてイースターのシンボルとはPåskris(ポスクリース)といえるでしょう。瓶に長めの白樺などの小枝を入れて、それに色鮮やかな羽飾りや卵飾りを添えます。

スウェーデンのイースターを代表するポスクリース。

黄色い水仙の花。
ほかに人気のデコレーションはヒヨコ、魔女やイースターバニーの置物です。そして「Påsklilja」(ポスクリリア)と呼ぼれる黄色い水仙の花はイースターを代表する花で、家の中や庭でよく見かけます。
イースタービュッフェに欠かせない卵料理

日本で作ってみた、イースターの食卓。
クリスマスや夏至祭と同じくイースターにもビュッフェを食べます。「ヤンソン氏の誘惑」という名前がつけられたスウェーデンのジャガイモ料理、ミートボールやニシンの酢漬けやサーモンは人気の料理ですが、主役はやっぱり卵です。イースターは食卓の卵をカラフルにするために、子どもたちがゆで卵に色を塗ります。
卵というのはイースターのシンボルの一つなので、ビュッフェにも、デコレーションにもゲームのときも必ず卵が出てきますね。
皆さん、今年はスウェーデン式のカラフルなイースターを楽しんでみるのはいかがでしょうか?
photograph & text : Janni Olsson
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