中村倫也さん「文章は音色。自分らしいフレーズを大切にしたい」/新刊『THE やんごとなき雑炊』インタビュー 中村倫也さん「文章は音色。自分らしいフレーズを大切にしたい」/新刊『THE やんごとなき雑炊』インタビュー
“ふざける”くらいがちょうどいい
━━目を見張るのが、自由で独特な言葉のセンス。料理名ひとつとっても『中国の、田舎町の、怖い先輩雑炊』『紫式部の蹴鞠飯』など、とてもユニークで想像を掻き立てられます。文章を書き始めたのはブログだったそうですが、書くことも学びの一つだといいます。
「アウトプットの一つの表現として面白がりながら、ブログを書き始めたのが最初です。もし、文章を書くセンスがあるのなら、そこを伸ばせば何かの役に立つかなと学びを期待して始めたんです。前作のエッセイ集のときにも言葉選びが独特だといわれた記憶があって、普段は書いてないし、あまり読んでないからかな。ただ、俳優が文章を書く意義を考えると、読みやすい文章を書くことよりも、自分のフィルターを通した言葉のほうがいいのかなと。そのときの気分や思いに当てはまった言葉を、整えすぎずにそのまま出している感覚ですね。だから、あえて読みやすくしないことも結構あります。自分にとっては、文章は音色なんですよね」
━━前作でも本作でも時折、自分のことを「ふざけたやつ」と評する中村さん。パブリックイメージからは遠い言葉でもあり、そこにどんな思いが込められているのかを聞いてみました。
「改めて考えたことはないですが、それこそレシピ通りに作らないところにも通じる人生観なのかなと思います。客観的に見たときに、端々で認識することもありますし。なにより、自分自身がふざけている大人が大好きなので、そうなりたいという思いの表れかも。僕はもともと根が真面目なんです。真面目に考えすぎると角が立ったり、つまらないことになったりして、誰もハッピーじゃないんですよね。そこに陥らないためにも、『ふざけている』くらいがちょうどいいのかなと感じています」
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