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「酢」の正しい使い方をおさらい:酸味だけじゃない! あらゆる料理の引き立て役 「酢」の正しい使い方をおさらい:酸味だけじゃない! あらゆる料理の引き立て役

酢の効果や使い方をおさらい
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料理をするとき、調味料をなんとなく使っていませんか? 基本の効果を見直して活用することが、今より料理上手になる第一歩です。今回は「酢」について、料理家の松田美智子さんに教えていただきました。酢は単なる酸味を加える役割だけではなく、さまざまな効果があるのです。

目次
「酢」の正しい使い方をおさらい:酸味だけじゃない! あらゆる料理の引き立て役
  1. 改めて知りたい「酢」のこと
  2. 酢の効果を活かした使い方のコツ
  3. 酢で料理のお悩み解決! こんなとき酢があれば
  4. 教えていただいた 松田美智子さん profile

改めて知りたい「酢」のこと

<主原料(米酢)>
米、米麹、酵母、酢酸菌など

<製法>
蒸した米に麹菌を混ぜて作った米麹に、酵母を加えてアルコール発酵させ、もろみ(酒)を作る。そこへ、酢酸菌の入った種酢を加えて酢酸発酵させ、熟成後、ろ過する。

<3つの種類>
穀物酢:酢のうち、原材料として1種類または2種類以上の穀物を使ったもの。
純米酢:穀物酢のうち、米のみを原材料に使ったもの。
米酢:穀物酢のうち、米を原料に、アルコールなどを加えてまろやかな味にしたものが多い。
参考/農林水産省「醸造酢の日本農林規格」

<保存方法>
開封後すぐに使いきらない場合は、基本的に冷蔵保存を。


酢の効果を活かした使い方のコツ

<酢の効果いろいろ>
・防腐・殺菌
・臭み消し
・色止め・色出し
・脂を落とす効果で、脂っぽさを和らげる
・塩みを際立たせる
・カルシウムを煮溶かす
・肉の水分保持性を高め、やわらかくする
・短時間で加熱したタンパク質を固める(ポーチドエッグなど)

酢にはさまざまな効果がありますが、酢単体で味つけすることは少なく、塩みや甘みと融合させて使うことで味が調う性質を持っています。特に塩とはお互いの味の特徴を程よく補い合い、酢めしなどでその効果を発揮します。また、カルシウムを煮溶かすので、魚を煮ると骨ごと食べやすくなり、骨付き肉を煮ると骨からの身離れがよくなり、カルシウムも補えます。

酢を使うときのポイントは、加えるタイミングを見極めること

「さしすせそ」の味つけの順番でいくと、「酢」は中ごろに入れるものですが、酢の風味や効果を活かす目的によって、酢を加えるタイミングは違います。

・最初に使う
→肉や魚の身や骨をしっかりやわらかく煮たいとき、脂をさっぱりさせたいときなど

・中ごろに使う
→ほどよく酢の風味を活かしたいとき

・最後に使う
→酸味や独特の香りを活かすとき


酢で料理のお悩み解決! こんなとき酢があれば

【お悩み】唐揚げが脂っこい

下味に酢を揉み込む

唐揚げをさっぱり食べたいときに酢を入れる
カラリとジューシーな、理想的な仕上がりの鶏の唐揚げを作るには、下味に酢を加えておくのがコツ。酢には、肉をやわらかくすることに加え、脂を落としてくれる作用があるので、食べたときのしつこさも抑えられます。下味に使うときの目安の分量は、しょうゆ大さじ3に対し、酢を酒と同量の大さじ1と1/2程度使ってみて。高温で加熱するので、酸味は残りません。

【お悩み】刺身がすぐに傷んでしまう

塩を振って酢でしめる

刺身を長持ちさせるときに酢を使う
夏においしい青魚は、傷みやすく、臭いがち。昔ながらの「酢じめ」にしてみては? 三枚におろしたあじやいわしを漬ける 20〜30分前に、表面に塩を振って身を引き締め、水けを拭き、バットに並べ、キッチンペーパーを上からかけて密着させ、ひたひたの酢を注ぎます。身の表面が白っぽくなったら、できあがりの合図です。翌日でも傷まず、焼いても香ばしくておいしいですよ。

【お悩み】煮魚をさっぱり食べたい

酢を煮付けの中ごろに使って効かせる

煮魚に酢を入れるとさっぱりする
煮魚で酢を使うとカルシウムを煮溶かす効果で骨がやわらかくなり食べやすく、カルシウム不足にも効果的。酢を調理の中ごろで加えると、酢の風味がほどよく立ち、こってりしがちな煮汁もさっぱりとなり、特に夏場の味付けにおすすめ。
フライパンにごま油を引き、魚の表面を焼いて、ひたひたのチキンスープとその1割程度の酢と酒、しょうがの薄切りを加えて、弱火で煮てみましょう。

【お悩み】安いお肉を買ったら硬い!

酢を吸わせれば、ワンランク上のお肉に!

酢には肉を柔らかくする効果がある
「特売のお肉を買っちゃたけれど、硬そう」なんていうときに、覚えておきたいのが、酢の「肉をやわらかくする」働き。肉が酢を吸うと、酢の「酸」で、肉も酸性に傾き、繊維の間が広がって水分を蓄えられるようになるため、肉質がやわらかくなります。肉に酢を少量まぶしてビニール袋に入れ、冷蔵庫で数時間寝かせれば、特上肉のようなやわらかさになるなんて、すごい!

教えていただいた
松田美智子さん profile

料理研究家。旬の食材の持ち味を大切にした、季節感あふれるレシピに定評がある。主な著書に『松田美智子調味料の効能と料理法』(誠文堂新光社)など。

<< おいしくて簡単! コウケンテツさんのレシピを作ってみる↗

<< 気と血、足りてる? 現代女性の不調を改善する「気血ごはん」を読む↗

llustration:Kayo Yamaguchi text:Kaori Akiyama web edit:Riho Abe
リンネル2018年9月号より
※画像・イラスト・文章の無断転載はご遠慮ください

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