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:【猛暑の熱中症対策】実は要注意なのは7月の体慣らし月間。暑熱順化できる体づくりと熱中症マニュアルを知って、夏本番に備えよう
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年々厳しさを増す日本の夏。気温も湿度も高い環境が続く今、熱中症は身近なリスクです。
大切なのは、暑さに体を慣らす“暑熱順化”と正しい水分補給の方法を身につけておくこと。
毎日の食事や運動、入浴など日々の生活習慣を整え、これからの猛暑に備えましょう。
教えていただいたのは…

済生会横浜市東部病院患者支援センター長。脱水症・熱中症・周術期管理の専門家としてテレビ・ラジオに多 数出演。著書に『熱中症からいのちを守る』(評言社)など。
暑さに慣れる力と水分補給

暑さに強くなる「暑熱順化」とは?
谷口先生が熱中症対策として提唱するのが、「暑熱順化」と「飲水学」。
暑熱順化というのは、暑さに体が順応する生理的な反応のこと。体温を一定に保つためには、汗をかくことと皮膚の血流を増やすことが重要で、その働きを担っているのが自律神経です。
まずは食事や運動など日々の生活習慣を見直し、自律神経を整えることが大切です。
さらに、汗や皮膚の血流の源となるのが水分です。正しく、しっかりと水分補給ができていることも、熱中症予防の絶対条件になります。暑さに体が慣れるまでには約2週間かかります。
今から意識的に『暑熱順化』を実践し、暑さに負けない体へと整えましょう。

あなたは暑熱順化
できてる? できていない?
暑熱順化できている

● 発汗が多い
● 塩分の少ない汗
● 皮膚血液量が多い
→熱中症になりにくい
暑熱順化できていない

● 発汗が少ない
● 塩分の多い汗
● 皮膚血液量が少ない
→熱中症になりやすい
知ってるだけで備えになる
熱中症マニュアル
正しく対応しないと命にもかかわる熱中症。
まずは正しい知識を知ることが、予防への第一歩です。これから迎える夏本番に備えておきましょう。
激しい気温差や連日の暑さ、
高湿度にも要注意
熱中症になりやすい条件としてまず谷口先生が指摘するのは、
涼しい日が続いたあとに急激に気温が上がるという“気温差”。
温調節機能が気温の変化に追いつかず、うまく順応できないためです。
反対に、暑い日が数日続くと“暑さ負債”がたまり、体内に熱がこもりやすくなるのもリスクが高い状態です。さらに湿度が高い梅雨時期は汗が蒸発しにくく、熱中症患者が一気に増える傾向があります。

熱中症が起こりやすい条件は年代によって異なる
高齢者はエアコンを使わないことが多いため、屋内でも昼夜問わずリスクが高まります。
一方、若い世代は日常生活では発症しにくいものの、炎天下でのレジャーやスポーツ、暑い環境での作業など、いつもと違う行動が引き金になります。
初期症状で重要なのは脱水症状に気づくこと。代表的な症状である脳のぼんやり感や立ちくらみ、胃腸の不調、こむら返りなど筋肉の異常は、いずれも脱水が背景にあります。また軽症では体温が上がらないため、体温計だけで判断しないことが大切です。

熱中症の重症度分類

※日本救急医学会「熱中症診療ガイドライン2024」より作成
注意したい熱中症あるあるシーン3選
SCENE 1
実は要注意時期は
梅雨どきと7月

熱中症の患者数は真夏に多いイメージがありますが、実は梅雨に最初のピークが訪れ、7月に再び増加します。原因は、高い湿度と、体がまだ暑さに慣れていないこと。湿度が高いと汗が蒸発しにくく、体の熱が外へ逃げません。また、のどの渇きを感じにくくなるため水分補給が不足しがちに。気温だけでなく湿度や日差しの強さも熱中症リスクを高めるため、梅雨どきから注意が必要です。
SCENE 2
遅れてくる時差熱中症も

蒸し暑い環境にいるときだけでなく、時間がたってから発症する「時差熱中症」にも注意が必要です。
体力のある人や、高齢者・子どもなど症状に気づきにくい人に起こりやすく、暑さに耐えている間に脱水や体温上昇が進んでしまうのが原因。運動会後の夜に子どもが体調を崩す、草むしりをした高齢者が翌朝ぐったりするケースなどが典型例です。
SCENE 3
熱中症は屋内でも増えている

熱中症が室内で起こるケースも増えています。特に高齢者はエアコンを使わずに過ごすことが多いため、日常生活の中で熱中症になりやすいのが特徴。
熱帯夜にはエアコンをタイマー設定ではなく、一晩中つけて過ごすことが予防につながります。健康な成人や子どもも洗面所や台所、トイレなど、冷房が届きにくく熱がこもりやすい場所は注意が必要です。
Text: Nahoko Morimoto illustration: Kayo Yamaguchi
リンネル2026年8月号
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
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近年、日本の夏は確実に厳しさを増し、気温は年々右肩上がりになっています。特に今年は春先からすでに気温が高く、暑さは10月頃まで続く見通しです。
つまり私たちは、半年近く高温の環境下で過ごさなくてはいけないということです。気象庁が40度以上を想定して『酷暑日』を新設したことからも、暑さの質そのものが変わってきたことがわかります。
昨年は熱中症の搬送者数が10万人を超え、今や熱中症は最も身近で深刻な健康リスクと言えるでしょう。