LIFESTYLE
:【素敵なおうち訪問:マンションリノベ】室内窓で部屋を仕切って、仕事がはかどるワークスペースを設置(織物作家 澤田かよこさん 後編)
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:動物や鳥、植物などをテーマに手織りで作品を作る、織物作家の澤田かよこさん。昨年の春、築浅マンションを一部リノベーションしました。澤田さんの繊細でやわらかな印象の織物がよく合う住まいづくりについてお話を伺いました。
【素敵なおうち訪問:マンションリノベ】室内窓で部屋を仕切って、仕事がはかどるワークスペースを設置(織物作家 澤田かよこさん 後編)
織物作家 澤田かよこさん PROFILE
会社勤務を経て、木枠を使った綴織りの織物作家に。山や森に住む動物や植物などをモチーフとした作品を製作。羊毛の草木染めにも取り組む。2018年、2019年、埼玉県美術展覧会入選。2024年冬に、埼玉にて個展を開催予定。
暮らしと自然がつながって作品にも新しい変化が

室内窓と向かい合うように、作業用のデスクを配置。「リビングや窓の外に広がる空の変化を一日中眺めながら、明るい自然光のもと、織物に集中できます」。壁づけ棚には、糸や染色に使う草木、糸を紡ぐ道具などが置かれています。
住まいの変化は、暮らしだけではなく創作にも大きな影響をもたらしました。「以前のアトリエ部屋は、壁と引き戸で区切られて暗く、集中できないこともありました。室内窓を設けたことで光と風が感じられ、リビングの窓から空の移ろいを眺めながら、作品作りに没頭できるようになりました。そのせいか作品のトーンが自然と明るくなり、デザインもやわらかくなってきた気がします」
生活空間と窓でつながる、集中できるアトリエ
くつろぐ場と、感覚を研ぎ澄ます場を緩やかに区切るのが、室内窓。かつては居心地がよくなかったというアトリエも、光や風、空の景色などの自然の気配を感じつつ、自然ともの作りに向き合える空間に変わりました。
木枠の織り機と手紡ぎ糸で自由に織る

木枠を使い手織りする澤田さん。 スケッチした絵柄などを見ながら、さまざまな色の糸を用いて形や表情を自由に表現。思い描く色調になるように、自ら糸を染めたり複数の色を混ぜて紡いだりしているそう。
好きが詰まった空間での家仕事は、至福の時間に

日常使いのコースターは、手作り。「大きな作品を作っている途 中に小さいものを織ってみたり、刺し子をしたりして、楽しく気分を変えます」。下3枚は織ったもの、上は布に刺し子を施したもの。
床と玄関の掃除が毎朝の日課に

「好きな空間だと、朝から心地よいです」。リノベーション後、習慣になったのは、朝一番の床と玄関の雑巾がけをすること。織物の縦糸に使うたこ糸でステッチを施した雑巾が、毎日のお供。
おおらかな気持ちになれる、自然を感じるリビング

飾っているふたつの作品は、公募展で入選したもの。 左は、1m四方のサイズで目を引く、大作。「大木からイメージして織ったのですが、作品のモチーフになった宿り木を思い出しては、自然が常にここにあるような気持ちになるのです」
包み込まれるようなドーム状の天井

天井は、カーブをつけてドーム状に。「洞穴のような感じで、一日こもっても集中力が自然と続きます」。埋め込みの収納棚は、アールのついた飾り棚に変更。淡いピンクの壁も、穏やかな雰囲気を演出。

以前は壁とドアがあった廊下側にも腰壁と窓を設けて、明るさをさらにアップ。窓を閉めていても、幾何学模様が美しく施されたインドのすりガラスが、光をやさしく取り込みます。
旬のおいしさを閉じ込める保存食作りもせっせと

季節の保存食作りは、欠かさない家仕事のひとつ。「普段食べる味噌や梅干しなどは、ずっと手作りしています」。梅干しは塩分量や漬け方を変えて仕込み、かりんやゆずは、はちみつ漬けに。
自然に触れる時間を大切にしています

山の動物や植物だけでなく、畑に集まる蝶の美しさにも心惹かれるそう。 見た記憶や撮影した画像から作品イメージを温めます。

今の家に暮らしてから、近所に畑を借りて野菜を育てている澤田さん。「週2回は通います。 土いじりは気持ちがよくて癒やされますね」
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photograph:Aya Sunahara text:Kaori Akiyama
リンネル2024年3月号より
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
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