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特集猫と一緒に心地いい暮らし

【素敵なおうち訪問】絵本作家・どいかやさんの好きなものに囲まれる暮らし 【素敵なおうち訪問】絵本作家・どいかやさんの好きなものに囲まれる暮らし

特集猫と一緒に心地いい暮らし
どいかやさん ご自宅
連載 #素敵なおうち訪問

千葉県の森の中にある自宅のアトリエで創作活動をする、絵本作家のどいかやさん。ペット産業の問題を伝える絵本「ペットショップにいくまえに」を配布するほか、地元で行っている保護猫活動について、3月17日発売の『リンネル』5月号の連載「未来と私の暮らし、はじめました」でお話を伺いました。今回はその際に見せていただいた、どいさんの活動の土台にある好きなものに囲まれる暮らしについて、写真とともにたっぷりお届けします。

目次
【素敵なおうち訪問】絵本作家・どいかやさんの好きなものに囲まれる暮らし
  1. 小さくてかわいいものが並ぶアトリエ
  2. ものを大切にするということ

小さくてかわいいものが並ぶアトリエ

どいかやさんのインテリア
買ったもの、作ったもの、友人の作品などをディスプレイしているコーナー。
どいかやさんのインテリア
森の草花をレジンで閉じこめた、どいさんが手作りしたオブジェ。

千葉県の森の中に佇む、ログハウスのような雰囲気のご自宅。アトリエの大きな窓からは豊かな山の景色が見え、開放感にあふれています。

「引越して20年以上になります。古民家のような家を探していましたが、なかなかいいところが見つからず、国産杉を使って簡単な箱のような家を作りました。扉は古道具屋さんで探すなど、工夫して古民家風の味わいにしています」

古いものが好きだというどいさん。雰囲気のある家具は家族や知り合いから譲り受けたものや、古いものを買ったり、拾ったりしたものがほとんど。パッと見るだけで必ずかわいいものが目に入るほど、どいさんの好きな世界観が広がっています。

「森には生きものがたくさんいるので、植物などの拾い物も。小さくてかわいいものが特に好きですね。気分のままに飾っています。それぞれに思い出や物語もあって、かわいいものを見ていると癒やされます。壁があればもっと飾りたいくらいです(笑)」

どいかやさんのインテリア
子どもの頃にお下がりでもらったというブラウスは、刺繍がかわいくて捨てられない一枚。アトリエに絵のように飾られています。
どいかやさんのインテリア
地元の郷土人形「芝原人形」と、型を見つけて自分で作った人形。「やってみたい熱がバーッと上がってしまうんです」

ものを大切にするということ

どいかやさんのインテリア
楽しい雰囲気のキッチンには、譲り受けた棚と実家から持ってきた調味料ケース。

キッチン道具だけでなく、愛猫の毛玉ボールや作家仲間による作品、小さな動物が、あちらこちらに置かれているどいさんのキッチン。目に入ると、ふっと心がほぐれるようです。

「そうなんです(笑)。自分自身もそうですが、作るのが好きな人が周りにいて、お互いにあげたりもらったりすることが楽しい。顔の見えるものなので、大切にできるのかもしれません。世間にはものが溢れているので、私には誰かが一生懸命作ったものの方が魅力的に思えます。だから、わが家には作家の友達が仕事したものも多いですね」

どいかやさんのインテリア
食器棚には友人の作家によるカップ、どいさんがつくったレジンの作品、愛猫たちの毛玉ボール、鳥も並びます。
どいかやさんのインテリア
食器棚の目隠しにかけた、ご近所さんが刺繍したピアノカバーにはお気に入りのブローチ。

壁にかけられたバッグや、目隠しにかけた布には使っていないお気に入りのブローチやピアスなどを飾って。ものを大切に使う、どいさんらしいアイデアです。

「最初は安全ピンで布を留めていたのですが、“それならブローチでいい”と思ったのがきっかけ。ブローチなどのアクセサリーは好きですが、自分ではつけきれないですよね。使っていないものも、飾るといつも目に入るから、存在を忘れずにずっと大切にできます。大切にしまっておくのもいいのですが、使うことでものの寿命を全うさせて、それで処分すればいいかなと思っています。だから買ったものは必ず使いますね」

どいかやさんのインテリア
この冬に保護した老猫シロミ。フードボウルの土台は、地元の方が作ったもの。

服を買わないで過ごした10年間のチャレンジを、著書『服を10年買わないって決めてみました』にまとめたどいさん。洋服以外にもものの買い方に変化はあったのでしょうか。

「年齢もあると思いますが、いまあるものに愛着を持って、満足して暮らしていると思います。もちろん買い物もしますし、心が揺さぶられるものがあると欲しくなりますが、家にはまだ使いきれていないものもあるし、何かほかのもので代用できないかなと、ひと呼吸置いて考えてから買うようになりました。買うときはすごく好きだと思うものを買って、買ったらできるだけ大事にしたいと思います。だから友達からいらないものをもらうときも、意外と自分の好きなテイストで選んでいるのかもしれないですね(笑)」

Profile

1969年東京都生まれ。絵本作家。絵本に『チリとチリリ』シリーズ(アリス館)ほか多数。エッセイに『服を10年買わないって決めてみました』(白泉社)など。ホームページで無料配布されている絵本「ペットショップにいくまえに」。ダウンロードはこちらから。


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photograph : Miho Kakuta text & edit : Mayumi Akagi

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