CULTURE

新垣結衣さん「“もっと楽しもう”と現場で思えるように」/映画『違国日記』インタビュー 新垣結衣さん「“もっと楽しもう”と現場で思えるように」/映画『違国日記』インタビュー

わかり合えなくても、同じ時間を過ごすことはできる

わかり合えないからといって、そこで関係が断絶するのではなく、違う人間が交わるからこそ、得られるものもある。それも本作で伝えたいメッセージのひとつです。

「槙生と出会う前の朝はお母さんがすべてだったけれど、槙生と出会ったことで世界が広がる。槙生にとっても、朝は不仲だったお姉さんの娘でもあり、自分のトラウマを刺激する存在だったかもしれない。でも朝と出会ったことで、それまで味わったことのない感情を知ることができた。違う人間だけど、一緒にいることでお互いの世界が広がっていくんですよね。その心地よさが見てくださった方にも伝わればうれしいです」

槙生をはじめ、朝を取り巻く大人たちは決して完璧ではなく、不完全なひとりの人間として描かれます。

「登場人物それぞれに境遇も違うし、100パーセント理解し合うことはできないけれど、一緒に話をしたり、美味しいごはんを食べたりして、同じ時間を過ごすことはできる。トラウマを抱えたまま、一日一日を大事に過ごしている人たちの姿がすごく素敵だなと思います」

人づきあいが苦手、と形容される槙生についても、「決して人間が嫌いなわけではない」と新垣さん。

「ファーストコンタクトでは戸惑うこともあるけど、そこを超えたら、相手としっかり向き合う人だと思うんです。ひとりの時間も大切にしているけど、誰かと過ごす時間も大事にしている人だと思います」

次のページ振り返ったときに「いい時間だった」と思えるように

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