HEALTH
:【生理を楽にするための10個の質問】 毎月辛いあるある悩みを和らげる、産婦人科医の言葉
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辛い痛み、だるさ、PMSのイライラ……。生理に関する悩みは人によってそれぞれ違うもの。また、ピルや市販薬についても気になるところ。生理と楽に向き合える心得について、産婦人科専門医の高尾美穂先生に伺いました。よくあるお悩み別の解決法を知って、毎月の辛さを和らげましょう。
【生理を楽にするための10個の質問】 毎月辛いあるある悩みを和らげる、産婦人科医の言葉
生理について教えてくれた 高尾美穂先生 profile

辛い生理のお悩み10個と解決法
生理のお悩み #01
痛みが酷いときはどうすればいい?
まずは婦人科の受診を!
我慢せず婦人科に相談し、生理痛の原因を探してみてください。たとえば子宮内膜症は少しずつ悪くなる病気。生理痛の対策をするということはそのときの痛みを軽くするだけではなく、その先の体の状態にも関わります。また痛みが酷いときは無理して予定をこなそうとせずに、生理休暇を取るなどして体を労わることも大切です。
生理のお悩み #02
生理不順で困っています
ピルや漢方薬の服用を検討して
生理周期を自分でコントロールするのはとても難しいもの。対策としては、ピルを服用することで生理周期を安定させることができます。また「温経湯」という漢方薬も、飲み続けることで徐々に効果を実感できます。ストレスが原因でホルモンの分泌が乱れることもあるので、基本的な生活習慣を整え、心や体に負荷をかけないように心がけましょう。
生理のお悩み #03
ピルって実際どうなの?
有効な治療法として選択肢に入れるべき
今の親世代にはピルを経験していない人が多いのであまり理解が進んでいませんが、ピルは生理痛の痛みを取る、子宮内膜症の対策になるなど、さまざまな症状に対しての有効な治療法として活用されています。出血の時期が読める、出血量を減らせるなどのメリットも大きいです。保険対象外ですが、生理不順やPMSなどでピルを飲んでいる方も含め、飲み続けている人は、実は更年期前後の悩みも知らないうちに解消されていることも。
生理のお悩み #04
生理中のだるさ…どうしたらいい?
生理中は鉄分が不足気味
無理は禁物です
生理中は血液を失いながら過ごしています。血液を失うということは、たんぱく質や鉄分を失うということ。鉄分は全身に酸素を運ぶ役割をするので、不足すると貧血やめまいなどを起こしやすく、疲れやだるさの原因に。大切なのは無理をしないこと。通勤は1本早い電車に乗って座る、生理休暇を取るなどしてがんばりすぎないようにしてください。
生理のお悩み #05
市販薬を飲むときのポイントは?
痛み止めの服用はできるだけ早く!

〈上から〉生理痛のメカニズムに着目した独自処方の鎮痛薬。ロキソニンSプレミアムファイン〈第1類医薬品〉効能・効果 生理痛・頭痛 12錠入り ¥767/第一三共ヘルスケア、辛い頭痛や生理痛に優れた効果を発揮。ナロンエースT〈指定第2類医薬品〉 24錠入り ¥902/大正製薬お客様119番室
痛み止めには、生理痛を引き起こすプロスタグランジンをブロックする作用があります。一度プロスタグランジンが作られてしまうと飲んでもしばらく痛みが続くので、早めに飲むことが肝心です。効果を維持するためには容量と用法をしっかりと守ること。市販薬には痛み止め成分のほか、胃薬や頭痛薬の成分、鎮静作用のある成分などが入っているものも。症状や希望を薬剤師に相談し、適切な薬を選ぶようにしましょう。
生理のお悩み #06
市販薬に頼らず生理の辛さを軽減するには?
サプリメントや漢方、健康食品を試してみては?

〈左から〉月経前の女性の変化をサポートする複合型サプリメント。トコエル 1袋3粒×7袋 ¥1,296/大塚製薬 お客様相談室、女性に嬉しい3種のビタミンB群を配合。明治フェムニケアフードα-LunAパウダー¥2,808/明治 お客様相談センター(α-LunAパウダー)、善玉菌の栄養となり、お腹の調子を良好に保つフラクトオリゴ糖を配合した機能性食品。オリゴスマートカカオコク深ミルクチョコレート[65g]オープン価格/明治 お客様相談センター(オリゴスマート)
女性の健康に関して、最近はサプリメントも充実しています。特に若い世代は自力でできることを探す傾向があり、薬よりは漢方薬を希望する人が多いです。サプリメントも漢方薬も飲み続けることで一定の効果が期待できるので、試してみるのもよいでしょう。もっと気軽にといった場合は、フェムケアを意識したフードや整腸作用のある機能性食品なども売られています。
生理のお悩み #07
痛みをやわらげるストレッチはある?
股関節まわりを伸ばして血流を促しましょう

子宮を収縮させる強い力に対抗する効果的な手段としては痛み止めの服用しかありません。ですがストレッチやヨガをすることで血液をしっかりと流すことが、冷えやだるさなどの不快な症状の改善に繫がります。股関節まわりを大きく動かすなど、太もものつけ根あたりをしっかりと動かし、伸ばしましょう。
生理のお悩み #08
PMSのイライラが憂鬱。対処法は?
症状が重い場合は我慢せず薬の服用を
PMSの症状としては、むくみや頭痛など体に起こる不調と不安や鬱などのメンタル的な不調があり、プロゲステロンが分泌されているときに起こります。困ることではありますが、実は体がちゃんと巡っているサインでもあります。そのように捉えつつ、症状が重い場合はピルや漢方薬などの選択肢も。我慢せずに婦人科に相談しましょう。
生理のお悩み #09
年齢によって生理の変化はある?
年齢が高いほうが原因が見つかる傾向に
年齢による生理の変化というよりは、若い人に比べて年齢が高くなると重い生理痛の原因がはっきりと見つかることが多いです。たとえば子宮内膜症は若いときはほとんど見つからず、10年ほど経って初めて診断されます。原因がわかることで治療に進めるので、まずは検査をして原因を見つけることが大事です。
生理のお悩み #10
下半身の不快感を少しでも軽くするには?
生理をサポ―トするグッズを活用するのも手

〈左から〉いつものナプキンと併用することで約2時間分の吸収力がプラス。使用後はトイレに流せて便利。ソフィ シンクロフィット 12ピース ¥383/ユニ・チャーム お客様相談センター、約125mLという圧倒的な吸水力が人気。ベア シグネチャー ショーツ 03 ブラック、ベージュ 各¥7,700/ベアジャパン
生理中は出血にまつわる不快感が必ずつきまといます。生理痛が重すぎるような月経困難症や出血量が多い過多月経のような症状には、薬の服用を始めさまざまな治療の選択肢がありますが、最近では生理の不快な悩みに寄り添ってくれる便利な商品がそろっています。自分に合ったものを上手に取り入れて、快適に過ごしましょう。
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illustration: Kayo Yamaguchi text: Nahoko morimoto web edit:Liniere.jp
リンネル2023年5月号より
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