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:35歳からの「プレ更年期」6つのセルフケア。今から始めて更年期症状を和らげよう
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35歳から始めたい、「プレ更年期」セルフケアについて、産婦人科医の大山 香先生に教えていただきました。今から取り組んでおけば、本格的な更年期を迎えたときも違いが出るそうですよ。
35歳からの「プレ更年期」6つのセルフケア。今から始めて更年期症状を和らげよう
教えてくれた
産婦人科医・大山 香先生 profile

35歳から始めたい「プレ更年期」セルフケア
#01
睡眠不足が最も大敵!
動悸や発汗、思考力の低下の原因に
寝つきが悪くなったり、夜中に何度も目が覚めたり、明け方に起きてしまうなど、睡眠の質の低下も、女性ホルモンの減少が影響しています。眠れないと動悸や発汗、めまいなどの自立神経失調症状が出やすくなるほか、判断力や思考力、記憶力の低下なども起こり、ますます悪循環に。睡眠の質を高める努力が必要です。下のような項目に気をつけるほか、眠りを浅くするストレスを避け、就寝前にリラックスできる方法を探りましょう。

・毎日同じ就寝・起床時間にする
・朝日をしっかり浴びる
・眠れないときは呼吸に集中
・寝酒は控えて睡眠の質をアップ
#02
1日3食バランスの良い食事を
油抜き、塩抜きなど偏りは避ける
忙しい生活のなかで、必要な栄養素が不足していませんか? 特に働く女性は、たんぱく質、ビタミン、ミネラルが不足しているというデータもあります。それが慢性的な疲れやすさや肌荒れ、便秘などの更年期症状を助長させている可能性があります。1日3食をバランスよくとること。まず、野菜、きのこ、海藻類、次に肉、魚、大豆製品をとるように心がけて。炭水化物は控えめに、果物などの甘いものは食事の最後にとりましょう。油抜き、塩抜きなど偏った食事は、不調の原因になります。

〈積極的にとりたい食材〉
■トマト
抗酸化力のあるリコピンを多く含み、動脈硬化や糖尿病、がんの予防にも。ビタミンEが細胞の老化を防ぎ、血液の循環をよくするので、冷え性や肩こりの改善にもつながります。
■納豆
更年期症状の緩和に役立つイソフラボン、骨を丈夫にするビタミンK、皮膚や粘膜、毛髪を保護するビタミンB2、生活習慣病の予防が期待されるナットウキナーゼなどが豊富。
■サバ
脳の発達に有効なDHA、カルシウムの吸収を高めるビタミンD、血液をサラサラにするEPA、貧血の予防に役立つ鉄などを含みます。骨まで食べられるサバ缶が手軽でおすすめ。
■セロリ
血糖値の上昇を抑える食物繊維、皮膚と粘膜を守り、がんを予防するβ-カロテン、認知症予防に役立つ葉酸が豊富。茎よりも葉に多くの栄養素が含まれているのでまるごと調理を。
■小松菜
β-カロテンのほか、骨粗しょう症予防に欠かせないカルシウム、美肌に役立つビタミンCを含む万能野菜。油でさっと炒めて調理すると、β-カロテンの吸収率が高まります。
■きのこ類
ビタミンDのほか、自律神経を整えるのに役立つビタミンB群、免疫力を高めがんの予防に役立つ食物繊維のβ-グルカンを多く含む。腸の活動を促し、便秘解消にも役立ちます。
#03
特に不足しがちな
ビタミンB群、 E、ポリフェノールはサプリで補う
食事で不足することの多い栄養素は、サプリメントでの補給を。ビタミン B群、E、アントシアニンなどのポリフェノールは、サプリメントで補うのもいいでしょう。マカやチェストツリーなどのハーブも更年期症状の改善で知られています。ただし、持病のある人は飲み合わせで薬の効き目が阻害されることがあるので、あらかじめ、サプリメントアドバイザーや栄養士に相談し、上限摂取量を超えて飲まないように注意しましょう。
#04
メンタル不調にはマインドフルネスとカウンセリングを。
エステやネイルサロンも有効!
理由もないのに不安になったり、イライラしたり。日本女性は無理をしがちなので、症状が悪化する前に自分をいたわって。雑念を捨てて「今、ここ」と呼吸に意識を集中するマインドフルネスもおすすめ。専門家に悩みや不安を相談するカウンセリングを試してみるのもいいでしょう。エステやネイルサロンで気分を変えたり、おしゃれなカフェで友だちと他愛のないおしゃべりを楽しむなど、身近なことでリフレッシュするのも◎。

#05
アロマでホルモンバランスと自律神経を整える
植物から抽出したエッセンシャルオイルで、心身のバランスを調整するアロマテラピー。ヨーロッパでは古くから病気の治療に取り入れられてきました。アロマの香りをかいで深く呼吸をするだけでも、脳の緊張がほぐれ、ホルモンバランスと自律神経を整えることができ、プレ更年期の不調緩和に役立ちます。アロマディフューザーなどがあればいいですが、ティッシュやコットンにオイルを数滴たらすだけでもOKです。

〈おすすめのアロマ〉
■ラベンダー
甘く清楚な香りでリラックスできるので、不眠によく使われます。血行をうながすため、肩こりや腰痛、神経痛などの緩和にも。古くから薬として用いられているハーブの王様。
■ゼラニウム
ローズに似た甘く華やかな香りで、更年期の不定愁訴の緩和に役立ちます。不安感の軽減、活力の向上のほか、肌や髪のうるおいにも効果が。妊娠の初期には使用できません。
■クラリセージ
ほのかにスパイシーで甘い香り。ホルモンバランスを整えるので、PMSや月経不順、プレ更年期・更年期の不調に働きかけます。妊娠中やホルモン治療中の使用は避けましょう。
■イランイラン
香水にもよく使われるエキゾチックな香り。エストロゲンの分泌を高める成分を含むほか、心を穏やかにする働きも、プレ更年期の不調をやわらげることが期待されます。
#06
ゆるく続けられるもので運動習慣をつける
体調を改善するには軽い運動が大切。だるさがあったり気力が減退しているときは、無理せずできるウォーキングがおすすめです。散歩気分で20分ほど歩く、少し遠いスーパーまで歩いて買い物に出かけるなど、続けられそうなところから始めましょう。ダラダラ歩いていると効果は半減。正しい姿勢を保ち、全身を使って歩きましょう。その他ヨガ、ピラティス、ダンスなど自分が続けられるものなら何でもOK。とにかく運動習慣をつけることが大切です。

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illustration:Shinco Uematsu text:Ema Tanaka web edit:Riho Abe
リンネル2023年8月号より
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