HEALTH
:【自律神経の乱れ度チェック】あなたは大丈夫? 乱れていたらこの5つのケア方法で整えて
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              気象の変化が激しい秋は、自律神経が乱れやすい季節。よく耳にするストレスや不規則な生活だけでなく、体のゆがみも自律神経が乱れる要因と知っていますか? 自律神経を上手にケアする方法について、医師の久手堅司先生にお話を伺いました。
【自律神経の乱れ度チェック】あなたは大丈夫? 乱れていたらこの5つのケア方法で整えて
自律神経のケア方法について教えてくれた 久手堅司先生 profile

自律神経とは?
自律神経とは、体、特に呼吸や心拍数、血圧など生命維持に必要な機能をコントロールするシステムのこと。自動車のアクセルに相当し、緊張や興奮状態のときにスイッチが入る交感神経と、自動車のブレーキに相当し、食後やリラックスした気分のときにスイッチが入る副交感神経という、相反する作用を持つふたつの神経が、シーソーのようにバランスを取ることで機能します。
大人の女性は特に、季節の変わり目の自律神経の乱れにご用心
自律神経は、外の気温や気圧に合わせて体のバランスを維持するため、天気が変わりやすい季節の変わり目は要注意。
「秋は猛暑による夏バテの影響を引きずり、台風など気象の変化も激しいので特に危険。胃腸トラブルや不眠、頭痛などの不調を訴える人が増える季節です」
さらに、女性は男性より自律神経のバランスが崩れやすく、特に30代後半〜40代の女性はホルモンバランスの影響により不調が出やすい年代だそう。効果的な対策法は?
自律神経の乱れは、姿勢と呼吸法を見直そう!
「自律神経は生体リズムに合わせて変動しているので、規則正しい生活はもちろん重要。そのうえで非常に大切なのが、姿勢と呼吸改善です。自律神経は背骨を通っているため、猫背やそり腰は負担をかける原因になります。また、呼吸は意識的に交換神経と副交感神経を切り替える唯一の方法。深い呼吸をしながらストレッチを行うと効果的です。ただし、完璧に対策しようと思うとストレスがかかって逆効果に。ほどほどに気をつけて70点をめざしましょう」
まずは、あなたの自律神経の乱れ度をチェック
❶自律神経のバランス
□朝起きるのが辛い
□眠れない、寝つきが悪い
□いつも疲労感がある
□慢性的に肩・首こりがある
□のどが詰まっているように感じ、違和感がある
□胸のざわつき、不安感、息苦しさがある
□イライラしやすく気分が落ち着かない
□PCやスマートフォンを長時間使用する
□運動(筋トレを除く)をあまりしない
□天気の影響で不調が起こりやすい
〈判定方法〉
☑️0〜4個:自律神経のバランスは良好。しかし不規則な生活ですぐに乱れるため、注意を。
☑️5〜8個:自律神経のバランスが不安定。規則正しい生活を心掛け、心身共にメンテナンスを。
☑️9〜12個:バランスが乱れすぎ。がんばりすぎず、自分自身をいたわることを最優先に。
❷骨格のゆがみによる自律神経の乱れ
〈立ち姿勢〉
□何かがぶつかっても倒れない安定感がある
□体の中心軸が前後左右に傾いていない
〈座り姿勢〉
□立ち姿勢と同じように安定感がある
□首が前に出すぎていない
□足を組んで座ってもバランスが取れている
□猫背や反り腰になっていない
〈その他〉 
□①座った状態から立ったとき、または②歩き始めの2~3歩のタイミングで動きがスムーズ、ふらふらしたり、力んだりしない
□唇を引き結んだり歯をくいしばったりしていない
□頰の筋肉がゆるんでいて表情が硬くない
〈判定方法〉
☑️6〜9個:骨格のゆがみは低度。自律神経も乱れにくい状態だが、油断は禁物。 
☑️3〜5個:骨格がややゆがみ、自律神経が乱れやすい状態に。
自律神経を整える5つの基本
規則正しい生活や入浴・睡眠に加えて、正しい姿勢と呼吸が自律神経を整えるカギに。自律神経の働きをサポートする栄養素もチェック!
1:
骨格のゆがみが自律神経の乱れの一因に。
鏡と壁でゆがみをチェック
自律神経が乱れる大きな理由に、猫背やそり腰などの姿勢の悪さがあります。
「姿勢が悪いと骨格がゆがんで脊髄が圧迫され、自律神経に負担がかかります。さらに前かがみの姿勢によって呼吸が浅くなり、交感神経がさらにたかまってしまうのです」。
自律神経が通っている背骨は、頭の重さを支えるために重い負荷に耐えています。正しい姿勢をとることで背骨の負担を軽減し、ゆがみをリセットしましょう。

鏡で縦軸と横軸をチェック
・肩が傾いていないか
・骨盤が傾いていないか
・膝が正面を向いているか
・左右の足の位置がそろっているか

壁で反り腰と猫背をチェック
・背中から腰にかけてのアーチに手を差し込むと軽く圧がかかるか

骨盤リセットで姿勢を正す
2:
正しい姿勢で深い呼吸を行い骨格リセット!
自律神経のオンオフ調整も

ふだん自動的に働いている自律神経を、意識的に切り替えられる唯一の方法が呼吸。息を吸うときは交感神経が、吐くときは副交感神経が優位になります。呼吸をするときは肋骨や脊椎が動いているので、正しい姿勢で深い呼吸をすることは、自律神経を鍛えるためにも最適です。STEP 3の姿勢で吐くことを意識しながら呼吸を。急な動悸を感じたときは、上を向くだけで胸郭が開いてラクに。
1. 1のSTEP3の要領で姿勢を正す。
2. 肋骨の下に手を添えて3秒かけて口から吐く
3. 肺を大きく膨らませ、肋骨と横隔膜を  押し上げるように5秒かけて鼻から吸う
4. 5秒かけて肋骨と横隔膜を押し下げるように口から吐く
3:
生体リズムを乱さない生活習慣を心掛ける

交感神経は昼間に優位になり、副交感神経は夜に優位になるのが、生体リズムに合った姿です。
昼夜逆転や週末に昼過ぎまで寝だめをする生活はNG。
サイクルが狂っていると思う人は、まず起きる時間を一定にして、起床したら朝日を浴びて交感神経のスイッチをオンに。
朝食も必ず食べましょう。夕食は早めにとって、夜は落ち着いた照明の部屋でゆっくり落ち着いて過ごすことで、生体リズムが整います。
4:
胃腸活を行うと脳や神経も元気に!

 胃腸と脳は自律神経によってつながっており、胃腸の調子が乱れると自律神経が乱れやすくなります。
胃腸のメンテナンスのためには、発酵食品と腸内細菌のえさになる食物繊維をたっぷりとること。
さらに、自律神経の働きをサポートするカルシウム、各種ビタミンは欠かせません。また、アミノ酸の一種・トリプトファンは、神経伝達物質のひとつで心の安定に欠かせないセロトニンの材料に。積極的にとりましょう。
【自律神経によい栄養素】
・ビタミンA(うなぎ、ニンジンなど)
・ビタミン B 群(豚肉、ブロッコリーなど)
・ビタミンE(かぼちゃ、ツナ缶など)
・トリプトファン(卵、乳製品、大豆製品、ナッツなど)
・カルシウム(小松菜、乳製品、魚の丸干しなど)
【胃腸活によい食品】
発酵食品(ヨーグルト、かつおぶし、納豆、キムチなど)、玄米・雑穀、オメガ3、海藻、豆類など
5:
入浴と睡眠はセット。
寝る2時間前に38〜40°Cのお湯につかって快眠

夜の深い睡眠は自律神経のオンオフの切り替えに不可欠。そのためには入浴と睡眠をセットとしてスケジュールを組むことが大切です。
理想のタイムスケジュールは、寝る3時間前には食事を終わらせて、90分前にはお風呂からあがること。
入浴は38〜40°Cのぬるめのお湯に15分間つかることで、副交感神経が優位になり、かつ深部体温が上がります。
入浴後、深部体温が下がることで、眠りに入りやすく、深い睡眠へとつながります。
こちらもチェック!
illustration:Shinco Uematsu text:Ema Tanaka web edit:Riho Abe
リンネル2023年11月号より
※画像・イラスト・文章の無断転載はご遠慮ください
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