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【ペットの防災】災害時に犬や猫を守る方法やグッズを知っておこう! 【ペットの防災】災害時に犬や猫を守る方法やグッズを知っておこう!

ペット防災 犬の避難場所
連載 #防災

大切な家族であるペットを守ることができるのは、飼い主だけ。いざというときに可能性が広がるペットの防災について、数々の被災現場を経験してきたNPO法人「アナイス」代表の平井潤子さんに教えていただきました。必要な防災グッズや避難時の注意事項など、慌てずに行動できるように備えておきましょう。

目次
【ペットの防災】災害時に犬や猫を守る方法やグッズを知っておこう!
  1. 住まいと飼育場所が安全かどうか見直しをする
  2. ハード(もの)とソフト(こと)の備えをする
  3. 猫が被災したときの注意点

住まいと飼育場所が安全かどうか見直しをする

人間が安全な場所は、ペットにとっても安全です。不要なものを整理するなど見直して。自分の留守中にペットが被災することを想定しておくのもポイントです。

■ペットが逃げ込める場所を作っておく

ペット防災 犬の避難場所
留守中に、ペットが逃げ込める場所を作りましょう。押し入れの一角やトイレの中など、囲われていて比較的倒壊しにくい場所に、ペットが落ち着ける場所を用意しておくと◎。

さらに、押し入れに設置するタイプの小型シェルターや頑丈な家具を入れておくと安心です。ベッドやソファーの下にものを収納せず、空けておいたり、ドアを開けて固定して。怖いときに逃げ込める場所を作っておくと、災害時に探す手間も省けます。水害に備えるなら、上層階で避難させましょう。

■家具の固定やガラスの飛散防止対策をする

地震のときには、固定していない家具はペットにとっても凶器になることも。自分がいなくても、家の中で無事に待っていてくれるように備えることが必要です。

家具は壁にネジ留めをする、キャットタワーが転倒しないようにする、キャスター付きの家具はロックをかけるなどの見直しを。戸棚や引き出しが開かないように、ロックやストッパーをつけるのも忘れずに。また、窓ガラスや食器棚などのガラスには、飛散防止フィルムを張るなどの対策をしましょう。


ハード(もの)とソフト(こと)の備えをする

ペット防災では、「ハード(もの)」と「ソフト(こと)」に分けて整理し、準備することが大切です。

【ハード(もの)】
ペットの防災で必要なものリストを揃えておく

□フード、水
ローリングストックして、少なくとも1か月分備蓄して。

□薬、療法食
入手しにくい薬などは、優先的にストック。

□おやつ
食欲不振を考え、嗜好性の高いおやつやウエットフードを。

□ペット手帳
病歴やワクチンの履歴、検査結果などを書いておく。

□ペットの写真
飼い主の写真とともに、携帯電話に保存。

□ペットシーツ、新聞紙
簡易トイレを作るときにも役立ちます。

□バスタオル
猫のストレス軽減のため、ケージを覆っても。

□ケージ、サークル
一旦避難したあとに、取り出せる場所に置いて。

□ドライシャンプー
体臭対策に。

□ビニール袋
排泄物処理のほか、防水・防寒にもなります。

□ガムテープ、マジックペン、カッター
ガムテープは貼り紙に代用可能。簡易的な段ボールハウス作りにも。

ペット防災 猫の捕獲方法
□洗濯ネット(猫)
脱走防止と、猫の身体を保定できます。

【ソフト(こと)】
ペット被災で起こりうる状況を想定して備えておくべきこと

ペット防災 ワクチン
■迷子対策をする

万が一はぐれてしまったときのために、鑑札や迷子札、マイクロチップを装着しておくこと。マイクロチップは、所有者情報を常に最新のものにしておきましょう。またペットの写真入りの迷子ポスターを作っておくと、すぐに使えて便利。

■避難所生活を想定して、しつけをする

避難所などでは、ケージに入る機会が多くなります。日頃からケージでの生活に慣らしておくと、ストレスの緩和に。また、大勢の人の中で落ち着いていられるよう、できるだけ飼い主以外の人に慣らしておくと、同行避難も可能になります。

■地域とコミュニケーションを取っておく

災害時には、近所の人たちと助け合う「共助」も大切。犬ならお散歩のときに話すようにするなど、いざというときに頼りになるペット仲間がいると、留守中の様子を見てもらったり、物資を持ち寄って共同飼育することも可能に。


【猫が被災したときの注意点】

■猫と避難するとき

普段はおとなしい猫でも、災害時はパニックで暴れたり、どこに隠れたかわからなくなることも。いつもの隠れ場所を把握し、普段からキャリーバッグを寝床にして慣らたり、キャリーに入れる練習をしておくのがおすすめ。

ペット防災 猫のトイレの作り方
■避難先での猫トイレ

応急トイレは段ボールをポリ袋で覆ったり、底にペットシーツを敷いた上に細く裂いた新聞紙をのせ、使用後の砂ひとつかみをまいて、臭いで排泄を促します。猫の排泄物は臭いが強いので、こまめに取り替えるよう配慮して。ただ、キャリーバッグの中だけで長期生活は難しいので、預け先も用意しておきましょう。

教えてくれたのは…平井潤子さん

NPO法人アナイス理事長。災害発生時に国や自治体と連携した、現地救援本部が実施する被災動物救護活動に従事する。『決定版 猫と一緒に生き残る 防災BOOK』『決定版 犬と一緒に生き残る 防災BOOK』(ともに日東書院本社)などの書籍も監修。


illustration:Ayano Kinoshita text & web edit:Mayumi Akagi
リンネル2022年10月号より
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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