LIFESTYLE
:【吉田羊さんの着物と12のアソビゴコロ】 第3回 季節をアソブ
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:アンティーク着物を愛する吉田羊さんが、四季折々に着物のおしゃれを楽しむ様子を撮り尽くしたフォトエッセイ『ヒツジヒツジ』(宝島社)を発売。その至極の着こなしの数々から、「着物で遊ぶ」をテーマに切り取ったアソビゴコロあふれる着物語りを12か月に渡って綴っていきます。第3回で遊ぶのは「季節」。
こんにちは、吉田羊です。
着物スタイルだからこその「アソビゴコロ」をお伝えする連載です。
去る9月30日(土)、10月1日(日)に開催しましたイベント「マトウヒツジ」には多くの方が着物姿で来場くださり、
思い思いに着物スタイルを楽しまれている様子に胸熱でした(感涙)。
涼しくなったこれからの季節はまさに着物日和。
ということで、今回のテーマは季節をアソブです。
さまざまな色柄がある着物は、
季節の風景やイメージになぞらえたアソビゴコロを存分に表現できる、まさに舞台!
日本ならではの四季をおしゃれに取り入れて。
四季のある日本は、季節の移ろいを身近に感じながら、その喜びを着物で先取りして表現するという文化があります。ということから、「着物には季節によってルールがある」といった印象があるかもしれませんが、難しく考えないで! というのがヒツジ流。
洋服だって例えば桜の時季だからピンクを着てみようとか、クリスマスだから星のイヤリングをしようとか、おしゃれで季節を楽しみますよね。アンティーク着物もそれと同じこと。
着物の場合は色や柄が豊富なので、さらに奥深さがあるんです。
季節をテーマにした着物ハンティングも楽しい。
秋深くなるこれからの季節の楽しみといえば紅葉。色づく木立の下で自分も紅葉の一部に!という気分で紅葉柄の着物をセレクト。

そして秋といえば柿。柿の木に止まる鳥が描かれた帯を合わせました。「甘い柿を早く食べたいな〜」という気持ちまで表れているみたいでしょ。この鳥の尾っぽが青かったので、その色から帯揚げの色を選んだのもポイントです。 夏の終わりに「秋といえば」の発想で、食欲の秋=葡萄やキノコなどの柄、芸術の秋=絵画や音符の柄などと、着物を探しにいきます。たくさんのアンティーク着物の中から、まるで狩猟のような気持ちで「あったー!」と手にする快感もたまりません!

季節ごとの質感も大切に。
季節が進み、寒さが増す冬、皆さんはどんなイメージですか? 例えば雪をイメージして、思い切って白を基調としたコーディネートもいいですよね。年末年始のめでたい気分を表現するのもあり。こちらは初詣のコーディネート。めでたい=吉祥柄ということで、着物には松竹梅が描かれたものを選びました。さらに冬=雪ということで、帯には雪が積もるセンリョウの葉の間でじゃれ合う2匹の子犬が描かれたものを。この帯、実は犬のところだけビロードの生地を使っていて、まるで犬を撫でているようなあたたかさ。そんなふうに冬ならあたたかさを感じる質感、夏ならサラッと涼しさを感じる質感をおしゃれに取り入れるのも乙なもの。



季節の移り変わりを色や柄で表現して。
季節は巡って春の訪れ。春の喜びといえばなんと言っても桜でしょう。満開の桜に蝶が飛ぶ着物、さらに帯と帯留めにバラ。ここぞとばかりに花ずくめ。着物の柄のブルーに合わせて、手もとはユーズドの「ミナ ペルホネン」のガマ口バッグにしました。ターバン帽子で外しの要素をプラスしたのもポイントです。このコーディネートは「私自身を桜に!」(笑)しましたが、逆に主役の座を桜に譲る楽しみもあり。桜色と対極のブルー系やグリーン系の色でコーディネートするのもいいですね。


そのほか、夏だったら私はスイカが好きなので、全体をスイカに見立ててみたい!と思ったり(どんなコーディネートになるかしら?)。かき氷に見立てることにも挑戦してみたい。季節ごとの葉っぱの色の変化をテーマに楽しむのもいいかも。若草色→深緑→紅葉色→松葉色みたいに。自分にとっての「この季節といえば!」をおしゃれで表現するって楽しいですよ!
吉田羊さんのフォトエッセイ『ヒツジヒツジ』好評発売中です!
こちらもチェック!
キモノ語り:Yoh Yoshida edit & text:Masaki Takeda(mineO-sha)
photograph:Kayoco Asai、Kozue Hanada
※人物カットはフォトエッセイ『ヒツジヒツジ』(宝島社)から
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
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