LIFESTYLE
:【素敵なおうち訪問:ヴィンテージ家具とDIY】 インテリアも家も、誰かの歴史や思いを取り入れる(Asamiさん宅後編)
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:素敵なおうちを訪ね、家づくりにおいてこだわったところやお気に入りのポイントなどをお聞きする連載「素敵なおうち訪問」。
今回訪れたのは、既存の間取りや味わいを生かしたマンションリノベーションを行ったAsamiさん宅。この後編では、DIYも駆使して、好みの住空間を作り上げている様子を見せていただきました。
AsamiさんのおうちDATA

・間取り:2LDK 81.45㎡
・世帯人数:三人暮らし
PROFILE
Asami Itaiさん(グラフィックデザイナー・イラストレーター)、ご主人(会社員)、お子さん一人
新築やフルリノベーションのように0から1ではなく、それまでの住まいの形を活かしてリノベーションを実施。それによりコストも抑えられ、より味わいのある住空間に仕上がりました。
「住まいの形態で、できること、できないことを考えるなかでマンションリノベーションに決めましたが、物件探しは難航しました。既に住むために工事されたものを取り壊して、ということがなるべくない物件がよかったんです。今の物件は前の住人の方が住まわれている状態で内見をしたのですが、すごくきれいに住んでいらしたので、なんとなく自分たちが暮らしたときのことやどこに手を加えるかをイメージできたのが決め手となりました」
家具は誰かの歴史を感じるヴィンテージ品から探す
リノベーションによって新しくなった住まいなのに、長年大切に暮らしてきたような味わいを感じるAsamiさんの住まい。そこには空間を構成するアイテムにポイントがありました。
「私自身が、元々古着がすごく好きで、そこには誰かの使われてきた思いや歴史を引き継ぐことへの魅力がありました。夫も古着が好きだということもあって、夫婦共々、古いものへの抵抗は全くなかったので自由に楽しませてもらっています」
住まいの各所で光るヴィンテージ品


「蚤の市で購入した古道具を空間に取り入れることで印象が大きく変わったり、またそうしたものたちで構成される空間に自分自身が魅力を感じることもあって、家具は現行のものより、ヴィンテージから探すことが多いです」
新旧の空間が混ざり合うことで、より独自性のある場所に

住まいも暮らしの跡をあえて残して
「この住まいのリノベーションもすべて新しくするのではなく、前の住まいの暮らしが感じられる部分を所々残しています。それによって、取り入れるヴィンテージのアイテムとの相性もよいように感じますね」

ただ流行に合わせたり、新しい空間を考えようとしたりするのではなく、
それまでの住まいやストーリーも尊重し、自らの嗜好を加えていくことで自分たちらしい住まいを作る姿にAsamiさんらしさを感じます。
イメージ通りのものが見つからなければ作る
好きな空間やインテリアのイメージがあり、住まいをつくっているAsamiさん。
それでも今の住まいや生活に合わせて考えるとなると現行品やヴィンテージ品では、ぴったりのものが見つからないことも多々あるそう。そんなときに次なる選択肢となるのがDIYです。
実は住まいの収納家具のほとんどが、DIYで作られたもの。
「住まいに必要なものを考えるとき、古いもので探し、あったときは運命だと思うんですけど、なかなか見つからないこともよくあります。探しても見つからないときは、作った方が早いと思って作っています。父親がエンジニアで設計をずっとやっていたこともあり、私がこういうものを作りたいというデザインやイメージをつくり、それを元に打ち合わせをして制作を進めています」
リビングでお気に入りのディスプレイスペースにもなっているキャビネットもDIY


キャビネットの中は子どもの衣類収納になっています。
\ デザインはAsamiさんが担当 /


設計はお父様と打ち合わせをして詰めていくそう。
「実際の設計や木材からの切り出しなど制作関連は父が趣味でずっと作り続けているので信頼して任せています。ここ数年は私の注文がすごく多かったので、よりスキルアップしてますね」
最近作った子どもの勉強机

Asamiさんのお子さんの勉強机も作ってもらったもの。
椅子の出し入れがしやすくお子さんの隣に座れるよう、片側が一本脚のデザインなのが特徴的。
親子で議論を交わし完成したものは、どれもデザインと機能性の両方にこだわりがあるものばかり。DIYがよいコミュニケーションの機会にもなっているそうです。
\ サインを残して完成 /

突飛なものをどうなじませるか楽しむディスプレイ

時代や素材、色合いも混ざり合ったディスプレイ
時代や作り手が異なるものを組み合わせたインテリアのディスプレイは、そうした異なるものをどう組み合わせていくかを楽しみながら考えているそう。
「ディスプレイのなかでも特にキッチンは住まいの顔になるよう考えています。スペースとしては古いものや、ガラス、アートなど色々なもので構成されていますが、引きで見ても美しいレイアウトを意識しています」

「ダイニング横のディスプレイスペースも動物のアイテムや占い師の水晶のようなものを飾っています。友人からは絶対に自分では選ばないと言われますが、まとまりをつくりすぎず、突飛なものをいかに楽しむかがディスプレイを考える上ではチャレンジだと思って楽しんでいます」

カメラや写真が好きだと話すAsamiさん。取材中のお気に入りのポイントをカメラで撮影していました。

カメラで撮影して写真に残すのも楽しい

ご主人の好きな民芸品は本棚の一角にディスプレイ

暮らしに合わせてリビングの使い方は変更予定
住まいのアイテムやディスプレイはAsamiさんが夫婦間で相談しながら考えつつ、お二人が集めた書籍やご主人の好きな民芸品はリビングの一角に飾られていました。
「子どもが絵を描くことが好きだったり、遊ぶものも変わってきたのでリビングの子どもスペースは、遊びやすく、片付けもしやすい環境に整えなおしたいと思っています。作ってもらった机とともに、今は本棚となっているスペースも子どもの成長に合わせて使いやすいものに変えていく予定です。それに伴って、これまであまり手を付けていなかった和室や書斎も使いやすく、好みの雰囲気にしていこうと思います」
夫婦で並んで仕事をするワークスペース


Asamiさんが仕事で使う画材
今の住まいや既製品に捉われず、家族の暮らしや理想のイメージに合わせて住空間を常にアップデートしているAsamiさん。
型にハマらない自由な発想で進められる、個性溢れる空間づくりにお話を伺っている私もワクワクさせられるお部屋と暮らしでした。
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photograph & text:Tsubottle
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