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もう散らからない! ズボラでもできる、すっきり収納術 もう散らからない! ズボラでもできる、すっきり収納術

整理整頓された空間を保つコツは、ものの住所を決めること。きちんとあるべき場所に戻せば、二度と散らかりません。ズボラさんでも簡単にできる収納のコツを、片づけアドバイザーの石阪京子さんに教えていただきます。

目次
散らからない! ズボラでもできる、すっきり収納術
  1. クローゼット・押し入れ
  2. キッチン
  3. リビング
  4. 玄関
  5. 洗面所・トイレ
  6. 教えてくれた 石阪京子さん profile

1.クローゼット・押し入れ

<テクニック 1>
家族でゾーン分けする

ものを厳選し、しまう場所を決めたら、いよいよ収納します。そのときに注意したいのが、クローゼットや押し入れなどの広いスペースは、人ごとにゾーンを区切り、誰がどのスペースを使うかを明確にすること。

たとえば、寝室のクローゼットがひとつの場合、夫婦で共有しますが、写真のように、真ん中でスペースを区切り、妻ゾーン、夫ゾーンとします。はみ出しはもちろんNG、それぞれが自分のゾーンを管理します。

共有スペースの場合は、季節グッズ、仕事グッズなど用途別にゾーン分けを。押し入れの場合は中板があるので、洋服をハンガー掛けするとき以外は、上下のゾーン分けが基本です。天袋や枕棚は高くて使いづらいので、クリスマスツリーや季節の飾りなどめったに取り出さないものを収納しましょう。

写真の点線から、左が夫ゾーン。右が妻ゾーン。

夫ゾーンは、ビジネスで着るスーツやシャツ類をハンガーに、休日のカジュアルな洋服や下着類はたたんで収納ボックスにイン。ハンガーはアイテムごとにまとめて掛けます。妻ゾーンはオンシーズンの服、コートやシワが気になるスカートをハンガーに、それ以外は収納ボックスにたたんで収納しています。ハンガーをそろえ、すっきりした印象に。

小ぶりのカバンや手袋、マフラーなど頻繁に出し入れするアイテムは、種類別にIKEAのSKUBBボックスに収納し、枕棚に。見た目も美しく、スペースの有効活用になります。

<テクニック 2>
衣替えは4つに分類する

1.クリーニング
2.手洗い
3.リサイクルへ出す
4.処分

衣替えの際は、クローゼットの洋服を全部取り出し、床に並べて1枚ずつチェック。破れていたりほつれているもの、しっくりこない服やシーズン中一度も袖を通さなかった洋服は、リサイクルか処分して。

<テクニック3>
子どもスペースは
子どもが自分で片づけられるように

子どものものは子どもの部屋に収納するのがルール。衣類やランドセル、勉強道具、おもちゃに至るまですべてのものの住所を決めて子ども部屋で管理するようになると、いろいろ散らばっていたリビングがまずきれいに。そして「自分の部屋をきれいにする」という自覚を持たせるために、自ら週末に自分の部屋の掃除をさせましょう。

ただし、出し入れしやすいよう、クローゼットなどは工夫が必要です。たとえば、子どもが届く高さに、高さを調節できる突っ張り棒などを別途設置。そこに、大人と同じように洋服をハンガー掛けしましょう。幼児の場合は、引き出しケースが、取り出しやすいです。

クロゼット内に子どもの手が届く高さに合わせて、突っ張り棒と収納ボックスを設置する。

無印の壁につけられる家具のフックを低めに取り付け、カバンも子ども自身で選べるように。朝の用意も自分で。

机の上は何も出ていない状態に。毎週末、自分のものは自分で片づけさせ、学期末には工作やおもちゃの整理を。


2.キッチン

「アイテムの厳選」がきれいになる鍵。定数管理とコンパクト化で使い勝手のいいキッチンに。

コンロ下
シンク下

キッチングッズは「省略」と「代用」

キッチンでまず手放すべきは、洗いおけ、三角コーナー、水切りかご。というのも、調理スペースが狭くなるのと衛生面でもおすすめしないから。三角コーナーはザルで代用、お茶碗に水を張れば汚れも浮くので洗いおけいらずに。洗った食器は調理台にひいたふきんの上にかぶせて乾かす……など省略&代用で済みます。アボカド切りなど用途が限られるキッチングッズも省略の対象です。

<テクニック 1>
シンク下は下処理&
下ごしらえのものを

シンク下には「洗いもの」担当の洗剤類やゴミ箱、「下ごしらえ」担当のザル、まな板、包丁、ピーラー、おろし器などを収納し、作業動線をスムーズにします。

<テクニック 2>
ラップやタオルは定数管理

大量のストックは場所を取るだけ。近所のスーパーや足を運ばずに買えるアマゾンやロハコなどのネット通販を自分の倉庫だと思い、手持ちの数は厳選しましょう。タオルは毎日洗うので必要最低限の枚数あれば充分です。すっきりと使いやすく。

<テクニック 3>
水筒の中も菜箸と
キッチンペーパーで洗う

水筒は、専用スポンジがないと洗えないと思い込んでいる人が多いものの代表格。中に洗剤をたらし、キッチンペーパーをスポンジ代わりに菜箸を使って動かせば、底も側面もすっきりきれいに。乾かすときも、同様に中を拭けばスッキリ。

<テクニック 4>
パントリーはお金の貯まるゾーン

キッチン整理で最も出てくるものは、賞味期限の切れたストック類。数十円得するために安売りで買って使い切れないよりは、管理できる量だけを買うのが得策。食品=お金のロスを防げます。

<テクニック 5>
素材別・色別に分けて収納

食器はなるべく同じサイズ&テイストで統一するのがおすすめ。スタッキングすれば食器棚の省スペースになるうえ、木製、陶器などの素材別&色別に収納すると、見た目がそろって気持ちがいい。合わないいただきものは、リサイクルショップなどにでも。

<テクニック 6>
ゴミ箱はシンク下がおすすめ

ゴミ箱の置き場がない家は案外多く、動線や見た目のよさを壊す原因に。シンク下に余裕があれば、調理で出たゴミもサッと捨てられます。調理が終わったら、勝手口の外やベランダのゴミ箱に捨てに行けば、臭いも気になりません。

<テクニック 7>
お菓子ひとつも住所を決める

お菓子は、個別包装の場合は大袋から出し、IKEAのVARIERAボックスなどに移し替え、コンパクトにすべく立てて収納。食べかけのスナックもファスナー付きの保存袋に入れ、空気を抜けば湿気らせずに済みます。


3.リビング

「個人のものは置かない」それだけで、いつもきれいで、いつでも人を招ける、くつろぎのリビングに。

BEFORE
AFTER

パブリックなスペースに個人のものを置かない

リビングはものが一極集中しがち。ワンアクションにこだわり個人のものを持ち込むと、共用のものと入り交じり、散乱の原因に。

たとえば、上記のBEFOREは、収納棚をパズルのように組み合わせるも、うまく使えず、ものが溢れていました。片づけ後、収納は大容量で壁面を生かすものにし、ダイニングを設置。家族の憩いの場になりました。

リビングはあくまでパブリックスペースで、家族が安らぎを感じたり、人を招く場所。すっきりしていることが基本です。共有のものは、リモコン、新聞、文房具など本来は少ないはず。

<テクニック 1>
ワンアクションに
こだわらない

「リビングで遊ぶから、着替えるから」と、時短のために子どものおもちゃや服をリビングに置いている家は多いのですが、これはNG。実際に遊ぶのがリビングだったとしても、個人のものは個人の部屋に。その都度おもちゃを持ってくればいいだけです。リビングも散らかりません。

<テクニック 2>
コード類もひとまとめ

コード類は、ファスナー付きの保存袋に入れ、袋に「カメラ」「ビデオカメラ」など家電名をラベリング。用途不明のものは家中の家電が問題なく作動しているようであれば手放してOK。

<テクニック 3>
当日の新聞も住所を決める

読み終わった新聞を回収日まで置いておく場所を決めるのはもちろん、当日の新聞もリビング収納など決められた場所にしまいます。場所を決めないと、いたるところに置きっ放しになってしまい、散乱の原因に。


4.玄関

<テクニック>
背の高い人順に上の段から

靴箱の中も個人別にゾーン分けします。背の高い人から順に上段を使うと取り出しやすくなります。オンシーズンの靴はスペースの7割分だけ収納することで、帰宅後すぐに靴がしまえ、玄関は常に靴が出ていない状態に。オフシーズンの靴は透明ボックスに入れて、クローゼット等に収納します。


5.洗面所・トイレ

<テクニック>
狭い空間をムダにしない洗面所

家族全員分の細々した身支度道具が集まる洗面所。広さがないことも多いので、個人のゾーン分けを明確にすることが鍵となります。引き出しがあれば平等に分配、洗面所下も整理ケースで仕切って個人個人がアイテム別に収納することで、朝の準備もスムーズになります。

収納場所が足りず、空いた壁があるようなら、壁面収納を設置するのも一考です。タオルや洗剤など奥行きがなくても収納できるアイテムが多いので、通常の棚より薄い奥行き20㎝でOK。高さを出すことでスペースを確保しながら、洗面所を圧迫しません。

マキタのクリーナーやワイパーなど、掃除用具の形がそろうものは、洗面所の壁にフックをつけて吊るせば省スペースに。
タオルの色を統一し、たたんだときの輪のほうをそろえるだけで、ホテルのような清潔感ある印象に。
洗面台下収納はごちゃごちゃしやすい場所の代表格。整理トレイで仕切り、1アイテムごと出しやすく。ストックは持たないように。

<テクニック>
みんながきれいにする
仕組みをつくるトイレ

お掃除シートでトイレの壁も上から下へ拭き掃除を。1枚は壁→便器の外側→内側、もう1枚は床掃除に。

何よりきれいであることが大切な場所、トイレは片づけよりも掃除が大切になってきます。掃除しやすいようマットやカバーは外しましょう。石阪さんはトイレのたびに便座をチェックし、汚れていればアスクルのお掃除シートでひと拭きしているそう。家族全員が同じようにすれば、いつも清潔!

トイレブラシは、便器の横や裏につけた吸盤タイプのフックに引っかけておくと、目立たず清潔です。

教えてくれた
石阪京子さん profile

片づけアドバイザー。宅地建物取引士でもあり、夫と不動産会社を経営する中で、どんな家でも片づけきるメソッドを完成。レッスンは2年先まで予約待ち。著書に『夢をかなえる7割収納』(講談社)など。

photograph:Jun Fujiwara,Hiroshi Matsui,Noriko Yoshimura text:Ema Tanaka,Azusa Shimokawa,Rie Suzuki web edit:Riho Abe
リンネル2018年2月号より
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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