北欧
:ヘルシンキで暮らすイラストレーターの子育て事情。娘と夫と過ごすおうち時間
北欧
:フィンランドのヘルシンキで、イラストレーターおよびテキスタイルデザイナーとして活躍するエヴェリーナ・ネッティさん。コロナが蔓延していた2020年の春に初めての出産をしました。そんなエヴェリーナさんのおうち時間や子育てについてお話を伺いました。
(2020年10月時点の取材情報です)
お話を伺ったのは……エヴェリーナ・ネッティさん
娘とパートナーとともに、ゆったりとしたおうち時間
リビングルームは温かみのあるブラウンとグリーンで統 一。 家具は北欧ヴィンテージ。フロアで遊ぶローニャちゃんとネコを眺めていると気持ちが和みます。
フィンランドの首都ヘルシンキで、パートナーのエテゥさんと2020年に生まれたばかりのローニャちゃんと暮らすエヴェリーナさん。コロナ禍が蔓延する2020年5月に初めての出産を経験しました。
このような状況下での初出産は不安もありましたが、細心の注意を払い、出産までの2か月は人と会うことを避け、ほとんどの時間を自宅で過ごしました。
ベビーシャワーもなく親戚や知人からのお祝いもなくとても寂しい出産でしたが、人と会う代わりに自分に集中する時間を持ちました。ベビーが生まれる前のパートナーとのふたりだけの時間をゆっくりと過ごすことができたのもかけがえのない体験に。
出産後はエヴェリーナさんは母親休暇中で、エテゥさんは家でリモートで働いています。「日中もお互いに一緒にいられて嬉しいし、おむつ替えなどのローニャの初めての育児も一緒に楽しんでいます」
エヴェリーナさん流・フィンランドでの出産準備
出産の準備は、本当に必要なものだけを揃えました。オムツ替えには父親の古いデスクをそのまま利用したり、ベビーベッドはリサイクルセンターで見つけた古い柳のかごで、サイズに合わせたマットレスを業者に注文しました。
ベビーベッドは地元のリサイクルセンターで見つけた柳のかごで、業者にオーダーメイドのマットレスを注文して作ったオリジナルベッド。
また、フィンランドには、ベビーが生まれるすべての家庭に「マタニティパッケージ」が国から届きます。
「パッケージにはベビーに必要なアイテムがすべて入っていて、自分で揃える必要がなくとても助かりました。コロナ禍での出産は不安が大きかったですが、こうした国のサポートやエテゥと協力しながらの育児を楽しんでいます」とエヴェリーナさんが微笑みます。
ベビーが生まれるすべての家庭に国から送られるマタニティパッケージ。ベビー服、寝具、タオル、育児用品、おもちゃ、本など新生児に必要なものが揃っています。
家の近くの森がお気に入りの場所
ヘルシンキの中心地からほど近い小さな街にある自宅は、明るい色で塗られた木造のタウンハウスです。森と湖と大麦畑に囲まれた地域には子どものいる家族も多く、子連れに親切な環境が整っています。コロナが蔓延していた春に自宅以外で過ごした唯一の場所が森。家の近くの森や湖には、ローニャちゃんを連れてよく散歩に出かけます。
通常は、多くの時間を友だちと過ごしています。お互いの家に遊びに行ったり映画を見たり、ブランチを食べたりしますが、今はなるべく屋外で友だちに会い、ベビーカーを押しながら一緒に散歩します。出産後の回復とリラックスのためにヨガも始めました。ベビーと一緒のヨガもあり、少しずつ出かけるようになりました。夏の終わりから秋にかけてはキノコやブルーベリーを摘みに森に出かけます。フィンランドの定番ですが、エヴェリーナさんたちもほとんど毎日サウナに入っているそうです。一日の終わりにホットサウナに入るのはリラックスできるひとときです。
家の近くにある森では、夏の終わりにたくさんのキノコが採れます。夏には湖で泳いだり、秋にはベリーやキノコを摘んだり、お天気のいい日には家族で森に行き、できるだけ外で過ごし、ローニャちゃんも自分たちもリフレッシュする時間を持ちます。
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text:Yuka Yamamoto Bruselid photograph:Eveliina Netti,Jenny Gruffman,Kajsa Nilsson,Tomas Olsson web edit:Riho Abe
リンネル2020年12月号より
※写真・文章の無断転載はご遠慮ください
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