堀田真由さん「津軽塗と出会って毎日が豊かになった」／映画『バカ塗りの娘』インタビュー堀田真由さん「津軽塗と出会って毎日が豊かになった」／映画『バカ塗りの娘』インタビュー

“丁寧な暮らし”で心と体のバランスを整える

俳優として常に表に立ち、新しい役に挑戦し続けていくことはプレッシャーも大きいはずです。それでもポジティブに前へ進んでいけるのは「家族や親友のおかげ」と堀田さん。

「なにかあったときには、家族や親友に電話しますね。芸能活動を始める前から知っているので、私自身をちゃんと見てくれて、絶対に助けてくれるとても心強い存在です。昔は『オーディションに落ちた』とか『うまくいかなかった』とかマイナスな話をしがちだったのですが、今は『次はこんな作品に出演するよ』とか、プラスの報告ができるようになりました。家族や親友も喜んでくれるのですごく嬉しいですし、励みにもなります」

忙しいときには家での時間を充実させることが、気分転換になるとも。

「アクティブなことをするのもいいのですが、家のなかで過ごすことも割と好きなんです。撮影が始まると家と撮影現場の往復になるので、家での暮らしを心地よくしたいなと思って。照明や家具の色をちょっとレトロな雰囲気に変えてみたり、バスグッズや入浴剤をたくさん揃えたり、食事にこだわったり、“丁寧な暮らし”を心がけることでリフレッシュできますし、体や肌の状態も自然に整ってくる気がします」

さらに本作で津軽塗と出合ってから、生活や心が豊かになったと明かします。

「器が好きで集めているのですが、お気に入りのお店でいろんな作家さんの作品に出合うのが楽しみなんです。弘前では津軽塗のお箸を買ったのですが、作られた工程を知っているだけで食事がすごくおいしくなります。一から職人さんが手で作り上げていくので量産品のように同じようには作れませんが、だからこそ、手もとにあるものは世界にひとつだけなんだなぁと思うととても豊かな気持ちになれます」

Profile

堀田真由

ほった・まゆ／1998年生まれ。滋賀県出身。2015年WOWOWドラ『テミスの求刑』でデビュー。2016年NHK連続テレビ小説『わろてんか』で注目を集め、ドラマ『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』(19/NTV)、映画『かぐや様は告らせたい～天才たちの恋愛頭脳戦～』(21）シリーズなどの人気作品に多数出演。近年の出演作に、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』（22／NHK）、ドラマ『大奥』（23/NHK）、『風間公親－教場0－』(23／フジテレビ)、『CODE－願いの代償－』(23／NTV)など。待機作に映画『禁じられた遊び』(23年9月公開予定)がある。

作品情報

映画『バカ塗りの娘』

監督・脚本：鶴岡慧子／脚本：小嶋健作／原作：髙森美由紀『ジャパン・ディグニティ』（産業編集センター刊）／出演：堀田真由、小林薫、坂東龍汰、宮田俊哉、木野花、坂本長利／8月25日（金）青森県先行公開、9月1日（金）全国公開

津軽塗職人を目指す引っ込み思案の娘・美也子（堀田真由）と寡黙な職人の父・清史郎（小林薫）。家族より仕事を優先し続けた清史郎に愛想を尽かして家を出た母、家業を継がず美容師として自由に生きる兄……。津軽塗によってバラバラになってしまった家族が、美也子のある大きな挑戦によって再び向き合う姿を、四季折々の風景や土地に根付く食材と料理、そこに生きる人々の魅力を織り交ぜ描く。つらいとき、楽しいときを塗り重ねるように日々を生きる父娘が、津軽塗を通して家族の絆を繫いでいく。

配給：ハピネットファントム・スタジオ
©2023「バカ塗りの娘」製作委員会

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