CULTURE
:ほしい服をカタチにできる、ものづくりの楽しさが詰まったソーイング本のお話【滝口和代さん×佐藤かなさん手芸対談】
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スタイリストの佐藤かなさんと滝口和代さんそれぞれが手がけるソーイング本が発売。実は二人には“ものづくりが好き”という共通点が!
そんな同じ趣味を持つ二人が魅力に感じる手芸の楽しさや夢中になっている手仕事について語り合っていただきました。
お話を伺ったのは……滝口和代さん&佐藤かなさん
今年、それぞれソーイング本を上梓した、スタイリストの佐藤かなさんと滝口和代さん
おふたりが感じる「ものづくり」の魅力とは?

私は子どもの頃から手芸が趣味。ソーイング本は、今回で10冊目になります。

かなちゃんの本は、「作りたい、作れそう!」と感動しました。
私の本は着たい服が売っていないから作りたい、というシンプルな構成。少しマニアックだけど、自分が作りたいというわがままを実現させてもらいました。若い頃は人の目が気になるけど、だんだん着る服は自分が良い状態であればいいと思えるようになって。自分の好きな生地、好きなサイズ感で、自由に楽しんでもらいたいなという思いを込めました。

私はソーイング本は手間をかけて作られているのに、ほしいと思える服があまり載っていないと感じていて。
スタイリストという仕事柄、難しい作りでなくてもかわいい服をたくさん見ているので、そういう服を作れる本にしたいと意識しました。
生地選びは大変じゃなかった?

洗ったらどうなるんだろうと常に考えながら選びました。同じパターンでも生地によって全然変わることも知ってもらいたいなと思って。

生地選びが成功すれば、絶対にかわいい服ができます。
今日着ているパネルワンピースはリバティの生地を2種類使っていて、選ぶのは大変だったけど、成功例のひとつです。

私は今日着たオールインワンが、お気に入り。セットアップに見えるし、オールゴム仕様で着脱も楽ちん。着るだけでなんとなく様になるように設定したんです。フリルをつけた服もあって、華奢な上半身を隠したくてつけたら、ほかの人が着ると二の腕が隠れて。好みや体型に合わせて作れるのも魅力ですよね。

生地に関してはリネンが使いやすくて、風合いがあって、シンプルなシルエットでも絵として成り立ちます。滝さんの服は難しいのもあるけれど、簡単なものもありますよね。

そうそう。まっすぐ切って、まっすぐ縫うだけ。

私のも難しそうに見えて、実際に作るとそんなに難しくないものを意識して作ったので、とりあえずやってみてほしいです。手作りって手間がかかるけど、バリエーションを楽しめたり、オリジナリティを出せる、自己満足の究極の形。
さらに人に褒められたら嬉しいし、子どもがいる人は作ってあげると幸せな気持ちになれる。
あと、私はミシンで縫ったり、編みものや刺しゅうをしている時間が瞑想のようで好き。作った人がインスタグラムに投稿してくれるのも単純に嬉しいし、どんどん自慢するのもいい。もっと手芸が流行ればいいのにって思います。

私は最近、リビングの手が届くところに裁縫道具を置いて、娘が描いた文字をデニムに刺しゅうしたりしています。道具をパッと取り出せると、やるようになるんですよね。

私は今は編みもの。最近、娘がかぎ針を始めて、一緒に毛糸を買いに行ったり。すぐにできあがるから、達成感を感じられるのもいいんですよね。みなさんにも手芸の楽しさをぜひ味わってもらいたいです。

二人が手がけた手芸本はこちら!
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photograph:Mari Yoshioka text & edit:Mayumi Akagi
リンネル2025年11月号より
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私はもともと美術系の短大の服飾デザイン科と専門学校に通っていたくらい、洋服を作る人になりたかったんです。