CULTURE
:「大ゴッホ展」へ、着物で美術めぐり。変化を楽しみ、自分の心に寄り添う過ごし方。ワンピーススタイルの着方で行きました!
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こんにちは。元呉服屋で、着物が身近にある生活を楽しんでいる暮らし部エディターのrinaです。
寒い時期は実は着物が楽しくなる季節。
洋服との重ね着を楽しんだり、アレンジもしやすくなります。室内でゆったり楽しめる美術館とも相性抜群。
今年の冬はゆったりと自分を見つめる時間を作ってみませんか。
今回は自分が心地いいと思える着物アレンジを探りながら、神戸市立博物館で開催中の大ゴッホ展に行ってきました。
からだと心のバランスを取る
着物との距離感
どんよりと曇り空、季節の変わり目で身体が重くて、心までなんだか浮かない。そんな朝が誰しもあるはず。心待ちにしていた大ゴッホ展へ行く日がそんな朝でした。
「暮らしの先にある着物」をモットーにしている私としては、無理をして着物は着たくない。
だけど、着るのを楽しみにしていた気持ちに蓋をするのもなんだか悲しい。ゴッホの名作「夜のカフェテラス」を観るのにぴったりの着物を今日のために選んでいたのに。

紺、橙、黄のよろけ柄がかわいい、まるで「夜のカフェテラス」カラーのウール着物
そうだ!と思い立ち、着付けのハードルが上がる長襦袢はやめてシアーのタートルネックに。綿のスカートを合わせて肌にやさしく暖かく。バッグもショルダーにして楽ちんに。足もとは黄色の靴下とマーチンで気分をあげて。そしてその上に着物を着ることにしました。帯は締めません。
和洋折衷コーデはときどきするものの、帯を締めずにベルトだけなのははじめてのことで少し緊張します。でも神戸という気の知れた街に出かけるのだし、自分のために着る日だし、ワンピースのようでいいんじゃないかな。
支度を進めながら、この小さな変化を楽しく思えている自分に気づきました。こういうわくわくした気持ちが着物を着るうえで何より大切。いい気分のまま、いざ出発です。

神戸市立博物館で
開催中の「大ゴッホ展」へ

神戸市立博物館へは神戸三宮の各駅から徒歩10分ほど。センター街を抜けていくのも楽しいし、博物館の周辺にはおしゃれな旧居留地や、南京街、メリケンパークなどがあり、観光エリアとしても充実しています。
展覧会情報
展覧会名:阪神・淡路大震災30年 大ゴッホ展 夜のカフェテラス
場所:神戸市立博物館
開催日:2025年9月20日(土) – 2026年2月1日(日)
休館日:月曜、2025年12月30日(火) – 2026年1月1日(木)
開館時間:9:30 – 17:30 (金・土は20:00)※展示室への入場は閉館30分前まで

外のパネル前で記念撮影
「ひまわり」などの作品で知る人も多い、オランダを代表する画家の一人、フィンセント・ファン・ゴッホ。本展はオランダのクレラー・ミュラー美術館が所蔵するコレクションを2期に渡って展示するもので、今回の第1期ではオランダ時代から南仏のアルルにて私たちのよく知るゴッホになるまでの画業前半を紹介しています。
2027年に開催される第2期では晩年まで。両期合わせて約100点もの作品を観られるというのだからとても豪華な展覧会です。
人生観の変化を感じる
ゴッホの描く光と色
前半は「農民画家」を目指していた時代の作品を多く観ることができます。私たちがよく知るゴッホの絵ではなかった時代。貧しい農民や労働者の苦労や生活を暗い色彩で描いていて、そこには実直に「生」を描こうとする若かりしゴッホの眼差しを感じました。
展示の後半はパリとアルル時代。展示室に入った途端、色彩と光が降り注ぐような感覚に。パリの喧騒が聞こえてきそうなほど鮮やかに生きる人々の姿が次々と目に飛び込んできます。美しい木漏れ日、穏やかでどこか物悲しい空。懐かしさを感じさせるやさしい街並み。クレラー・ミュラー美術館が所蔵するモネやルノワールなどの作品も多く展示されていました。
パリに着いて、このまばゆい色と光を描く印象派の作品たちに触れたとき、ゴッホはどんな気持ちだっただろう。その後の作品を観ると、彼の心の変化を感じずにはいられません。
画家についての知識を集めても本心に辿り着くことはできないから、作品を見るときはいつも自分が感じたものを大切にしています。絵を見るということ、それは画家の心に映る景色を見ることができるということだと思うから。

途中、この展覧会のメインである「夜のカフェテラス」を鑑賞しました。列に並ぶと、作品を目の前でみることができます。それまでゴッホの絵は奇抜な色彩表現が魅力なのだと思っていたけれど、実際の作品に出会うほどになんて優しい絵だろうと思うようになってきました。これも私の中の小さな変化。変化に気づくたびに自分が色づくような気がします。
美術めぐりの楽しいところは同じ絵にまた出会える奇跡があること。次に出会えたとき、私はどんな色になっているだろう。ゴッホのように、優しく鮮やかだといいな。
心の寄り添い方に小さな変化

ショップでポストカードを数枚購入して外にでると、変わらぬ曇り空。だけど心は少し晴れやか。来てよかった。着物を脱いで、持ってきていたカーディガンを羽織って、大股で元気よく帰宅。
後日、同じような曇り空の朝。なんだか元気になりたい気がして花屋まで散歩をすることに。
ゴッホの作品にあったような色鮮やかな花々にしようかと思ったけれど、美しいパープルのトルコ桔梗を購入しました。今の気分にはこの色がいいと思ったから。無理に自分を鼓舞する必要はなくて、寄り添うことで気持ちが晴れることもあります。よくみると黄緑から濃い紫まで色のグラデーションが美しいです。
もっと丁寧に見る。ゴッホが何層も筆を重ねたように。今までと違う選択を楽しみ、変化していく自分を受け入れる。心に寄り添う暮らしの心地よさを感じたある日でした。
リンネル暮らし部エディター・
rinaさん

どんなときでも自分の好きを大切に。元呉服屋で毎日着物生活。転職後は「暮らしの先にある着物」を求めて、美味しく愉快で心地のよい生活を日々研究中。リンネル暮らし部エディターとしてブログを発信中。
※画像・イラスト・文章の無断転載はご遠慮ください
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