HEALTH
:【脳が若返る8つのこと:後編】幸せを感じやすい心の持ち方で脳機能低下が予防できる?
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:毎日ひとつだけ新しいことをやってみたり、旅行の計画を立てたりすることは、実は脳の若返りに効果的なんです。前編に引き続き、今すぐに実践できる脳が若返る4つの習慣を、脳科学者の西 剛志先生に教えてもらいました。
【脳が若返る8つのこと:後編】幸せを感じやすい心の持ち方で脳機能低下が予防できる?
教えてくれた 脳科学者・ 西 剛志先生 profile
脳を若返らせる生活習慣
「脳の認知機能を衰えさせない鍵は、“やる気”の源であるドーパミンや、愛情ホルモンであるオキシトシンを減らさないこと」と西先生。
ドーパミンは年齢とともに減少しますが、オキシトシンはむしろ増えていくことがわかっています。つまり、家族や友人など、人とのつながりを持つことが脳のためには大切なのです。脳の老化を遠ざける以下のような習慣を取り入れて、脳の認知機能を取り戻していきましょう。
【習慣5】ネガティブな言葉のあとに「でも」をつける
脳は使った言葉の影響を受けることがわかっています。「疲れた」と言った瞬間に、疲れたイメージが脳に浮かび、その結果、脳が疲れた状態に。思わずネガティブな言葉を言ってしまった場合は、「でも、がんばった」「でも、もう終わった」など、「でも」をつけ加えるのがおすすめ。脳は最後にきた言葉を印象に残しやすいという性質があり、「疲れた、でも、がんばった」なら、「がんばった」という印象が残ります。西先生の実験でも「疲れを感じにくくなった」という人が多数いたそうです。
【習慣6】夫婦やパートナーで記念日をしっかり祝う
脳の老化を防ぐには、人間関係、特に夫婦やパートナーとの関係も大切。パートナーとの間に会話がないという状態では、脳の刺激になりません。おすすめは、非日常なことを一緒に体験すること。たとえば、記念日に普段行かないようなレストランに行く、旅先でウォーターアクティビティに挑戦すると一体感が高まり、脳が活性化されます。パートナーがいない場合、一人でも仲がいい友人がいると、脳の認知機能が高まります。友人の数より質が重要です。
【習慣7】少し先の旅行の計画を立てる。日帰り旅行もOK
少し先に楽しみがあると、脳が活性化することがわかっています。たとえば、旅行の計画を立てると、行くまでの間にワクワクしてがんばれるような気がするはずです。実は旅行の効用は非常に大きく、「8週間後に旅行を計画しているときは、幸福度が高い」「6日間リゾート施設に滞在しただけで、ストレス耐性が上がった」という研究があるほど。ライブでも観劇でもいいですが、少し先に楽しみになるような予定を入れましょう。
【習慣8】「いつもと同じ」をやめて、一日ひとつ新しいことをやる
「新しいこと」は脳の認知機能の向上に欠かせない要素。人間はついいつもと同じことをやってしまいがちですが、日常のちょっとしたことでよいので、何かいつもと違うことをやってみましょう。散歩や通勤のルートを変える、季節の花を飾ってみる、新製品のお菓子を買う、知らないお店に入ってみる、いつもと違う人と会話してみる、などなど。毎日ひとつずつ取り入れ続けると、脳が活性化され、若々しい状態に保つことができます。
<やる気が起きないときは>
なんだかやる気が起きない……そんなときは、やろうとしたことを「20秒だけ」やってみるのがおすすめ。脳には「作業興奮」という性質があり、一度始めると、そのままやり続けることができます。
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illustration:Naomi Mori text:Ema Tanaka web edit:Riho Abe
リンネル2023年9月号より
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