LIFESTYLE
:【素敵なおうち訪問】 生活感を隠せる工夫を詰め込んだ、こだわりの間取り(土屋さん宅前編)
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:素敵なおうちを訪ね、家づくりにおいてこだわったところやお気に入りのポイントなどをお聞きする連載「素敵なおうち訪問」。今回訪れた群馬県にお住まいの土屋さん夫妻には、約1万冊の本を並べられる本棚と、写真を撮ることができる大きな吹き抜けのスペースがあります。そんなユニークな、土屋さん宅の家づくりについて、2回にわたってお話を伺いました。
【素敵なおうち訪問】 生活感を隠せる工夫を詰め込んだ、こだわりの間取り(土屋さん宅前編)
土屋さん宅のおうちDATA
5年かかってたどり着いた
農地を生かした豊かな環境

群馬県に家を建てて、1年ほどになるという土屋さん夫妻。初めての家を建てようと決めてから完成まで、5年ほどかかったのだそう。
「一から家を作るのは大変なので、最初はリノベーションで考えていましたが、自分の大量の本と、カメラマンの妻が自然光で写真を撮れる場所と考えると、なかなか条件に合う物件がなくて。ほかの場所で探していましたが、最終的に妻の実家が所有するこの土地に、家を建てることにしました」と裕一さん。
住んでみてよかったと思うのは、周辺になにもないことなのだとか。
「家探しをしている間に子どもも生まれ、プランや設計ががらりと変わりました。結果的に周りにこれだけ空間があるのは、音も気にならず、小さい子どもがいてもすごく暮らしやすくてよかったと思います」
住まい全体に点在する本棚

家の中に入ると、まず驚くのは天井まで続く壁一面の本棚。古本をECサイトで販売する裕一さんは、1万冊ある蔵書を収納できる家を作りたかったのだそう。
「実はここに引っ越す前はもっと本がありました。5000冊ほど手放して、きれいに並べたら蔵書を把握できるようになりました」
階段の手すりの下など通常は壁になっているようなところにも本棚があり、家の中にこんなに収納スペースを作ることができるのかと驚かされます。
動線のいいランドリールーム

一方で三和さんが作りたかったというのが、2階にあるランドリールーム。
左側に見える明るいランドリールームで服を乾かした後、隣のクローゼットにすぐ収納できる動線がとても重宝しているそう。
「周りの友人たちが家を建てたので、いいところをたくさん真似しました。話を聞くと、ほとんどの人がランドリールームを作ればよかったと言っていて。角部屋の風や光がよく入る、一番いい場所に作りました。外に干すと風も強くて花粉も気になるし、洗濯って家事のなかでも結構ストレスが大きいので、夜に洗濯して寝ている間に乾くのは得した気分になります」

ランドリールームの隣には、洗面所とバスルームが。入浴後に洗濯物が出る→ランドリールームの洗濯機で洗う→ランドリールームに干す→乾いたらクローゼットへしまう、という流れもばっちり。
手入れのしやすい水回りもお気に入り。水をはじく床材は、ランドリールームと洗面所共通。モルタル風な佇まいで、落ち着いた印象になっています。
身支度上手になれる念願のシューズクローク
もう一つ、三和さんがどうしても作りたかったのが、玄関からパントリーにつながる動線です。
「玄関横に扉をつけて隣のスペースに、かばんや上着を置いてからパントリーに入れるようにしたかったんです。子どものものもすべてまとめて、玄関横に置いているとすごく便利。着替えるのもここです。小学生になったらランドセルを部屋に置いてくれないという悩みを聞くので、ここに荷物を置けたらいいかなと思っています」

玄関の隣には、娘さんの保育園のかばんや着替えなどをまとめて。着替えや支度がここですべて完結できて効率的。

玄関横にある扉を開けると、広めのシューズクロークが。玄関に靴を出したままにしないための工夫です。
上着やかばんも帰ったらここに置いておけるから、家の散らかり予防にもなっています。
生活感あふれるものは、
キッチン横のパントリーへ

パントリーには、食材を細かくラベリングして収納。
「整理収納アドバイザーの友人に最初だけお願いして、キッチンのものの収納の仕組みを作りました。家族がわかるように、テプラでラベリングしています。実はパントリーまでの動線も、その人の家の真似をさせてもらったんです」

手仕事の魅力を感じるお気に入りの食器類は、食材コーナーの向かいに。

漆の器が割れにくく、扱いやすいのでお気に入り。好きな作家さんは、赤木明登さんだそう。

キッチンからシューズクロークまで通り抜けられるパントリースペース。ダイニングからは死角になっているので、ごちゃごちゃした生活が見えず、食卓でゆっくりリラックスして過ごせます。

ウォルナットのダイニングテーブルは、地元の家具職人カグオカさんにオーダーしたもの。
キッチンは急な来客にも対応できるよう、折れ戸の扉をつけて隠せるようにしているのも特徴的です。
「来客時にちょっとコーヒーを淹れたりできるよう、キッチンの流し台は二つ作ってもらいました。洗面が2階にあるので、帰宅したときに手を洗うのはキッチンになるんですよね。普段の生活のキッチンと分けられたのは、よかったなと思います。扉を閉めてしまえば普段のキッチンは隠せるので、すっきりして気持ちがいいです」
家具いらずの、充実の収納

家族がよく一緒に過ごすという2階のリビング。将来は壁を追加して、娘さんの部屋にする予定。
本以外のものは、とても少ない印象の土屋さん宅。あまり生活感のあるものを出しすぎないように、収納スペースは多めにしたと三和さんはいいます。
「もともとものは多くはないのですが、収納をたくさん作ってもらって隠すようにしました。2階のリビングにソファベッドがあるといいな、というのはありますが、衝動買いをしないようにしています。僕は妻とは逆に、ものが好きで雑貨やポスターなどを飾りたいタイプですが、本棚で壁が飾られている感覚なので、そのほかのものは隠した方がバランスが取れるのかもしれません」と裕一さん。

リビング横にある娘さんのおもちゃスペースも遊びやすそう。その横には大物の布団などを入れている大きな押し入れスペース。
1万冊の蔵書に囲まれながらも、隠す収納や動線のいい間取りで、すっきりと暮らすための工夫がいっぱいの住まい。
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photograph:Mari Yoshioka edit & text : Mayumi Akagi
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