北欧

夫婦別姓や結婚観にみるフィンランドの自主自立の精神 【現地在住の島塚絵里さんに聞く】 夫婦別姓や結婚観にみるフィンランドの自主自立の精神 【現地在住の島塚絵里さんに聞く】

高校を卒業したら誰もが自立できる、社会の仕組み

フィンランドの子供たちは、だいたい高校を卒業すると家を出て、自立への道のりを歩み出します。進学と同時に、一人暮らし、またはルームシェアを始め、生活費も自分で稼ぐようになるのです。というのも、大学や専門学校に進学すると、月々Kela(労働省)から返済不要の生活費と住居手当が支給されます。これがあれば、親の仕送りも必要なく、週末や夏休みのアルバイトでなんとかやりくりできるような仕組みです。

つまり、親の経済状況が子供の進学に影響を及ぼさないということ。フィンランドは人口の少ない国なので、資源は人。教育を授けて優秀な人材を育てることこそ、国の成長につながるという考えなのです。そういった仕組みがしっかりあるため、親もがむしゃらに教育費のために働く必要もなく、だいたい16時から18時には会社を出て、それぞれの趣味の時間や家族団欒の時間を持つことができるのです。

誰もが無理なく、仕事、趣味、家族の時間をバランスよく持つことができる仕組みを国が提供しています。しあわせの定義は様々ですが、そういった将来への不安が少ないことが、しあわせにつながるような気がします。

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