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スウェーデンはどんな国? 【ヤン二さんの北欧旅レポート5】 スウェーデンはどんな国? 【ヤン二さんの北欧旅レポート5】

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スウェーデンの暮らし:ヤン二さんの北欧旅レポート

スウェーデンと聞くと、北欧にある国のひとつで、自然やデザインが美しいということくらいは聞いたことがあるかもしれません。でも実際はどういう国なのでしょうか? スウェーデン出身でアウトドア好きのタレント・モデル、ヤン二・オルソンさんが、スウェーデンの現代事情を絡めて教えてくれました。

目次
スウェーデンはどんな国? 【ヤン二さんの北欧旅レポート5】
  1. 「ラテパパ」とは?
  2. 有給休暇
  3. 先輩/後輩という考え方がない
  4. 世界で一番早くキャッシュレス社会になる国?
  5. 英語能力が世界トップ

●北欧旅レポートを届けてくれたのは……

ヤン二・オルソンさん

 

スウェーデンのヨーテボリ出身のタレント・モデル。幼少の頃から自然が身近にありSDGsへの取り組みが当たり前である環境で育ったため、アウトドアが大好き。日本で暮らす今も、アウトドアフィーカを楽しむ時間を大切にしている。NHK WORLD-JAPAN 『Trails to Oishii Tokyo』レポーターとして出演中。Amazon Prime Videoにて自身のドキュメンタリー番組『Getting Dirty in Japan』を配信中です。

Instagram: @janni_olsson

「ラテパパ」とは?

スウェーデンでは、ベビーカーを押しながらカフェラテを飲んでいるパパたちをよく見かけます。この男性たちは「ラテパパ」と呼ばれています。

スウェーデンは男女平等が進んでいる国で、父親も子育てや家事をするのが普通です。スウェーデンの子を持つ親は育児休暇として480日間の有給育児休暇を取得する権利があります。親が2人である場合には240日間ずつが与えられます。2016年以降に生まれた子どもの両親はそれぞれ自分専用の90日間の休暇を確保することができます。

この日数は、自分が休みを取らないと決めたとしても、パートナーに譲渡することはできません(使わなければ定額の手当を受け取る権利はなくなります)。この制度があることから、母親が復職した後の数か月、カフェや町中で子どもの面倒を見ているパパたちがいるのが当たり前の風景になっているのです。

パパと兄と散歩中の写真:ヤン二さんの北欧旅レポート
パパと兄と散歩中の写真。

有給休暇

フルタイムで仕事をする人には一年で最低25日の有給休暇が与えられます(労働協約や労使協定によっては、それ以上の日数が与えられることもあります)。一般的には、気温が一番高い7月に取る人が多いです。7月1日になると、営業時間を減らしたり、閉めてしまったりする店も多いです。その間に海外旅行に行ったり、サマーハウスで時間を過ごしたりする人がたくさんいます。

休みの間には日焼けをする人が多く、職場や学校に戻ったら「綺麗に日焼けしたね」という褒め言葉をよく聞きます。スウェーデンでは白い肌ではなく焼けた肌が好まれる傾向があります。おそらく北欧では寒く暗い時期が長いので、皆は太陽の光を大切に感じているのだと思います。


先輩/後輩という考え方がない

日本みたいに先輩・後輩を重視する習慣がなく、敬語も使いません。学校の先生であろうが、社長であろうがファーストネームで呼びます。日本人には少し違和感があると思いますが、ストレートに話せるので仲良くなりやすいといいますか、自分が言いたいことが言いやすいと思います。

法廷に立つとき、政治家の大臣、そしてスウェーデン王室の方々などに対してはきちんとした敬称を付けて呼ばなければいけないのですが、そういった例外は少ないです。


世界で一番早くキャッシュレス社会になる国?

スウェーデンは、キャッシュレスな社会、つまり支払いは現金からカードやモバイル決済アプリに移行しつつあります。今年(2023年)はほとんどの場所でキャッシュレスの支払いが可能になる、ゴールにたどり着く年なのではといわれています。

実際に現金の扱いは急減しており、何年間も現金を使っていない人が多いようです。年末にスウェーデンに帰ったとき、仲間が今のお金はどういう見た目かも知らないと言っていました。しかも、お店で現金を使おうとしたときはほとんど断られました。

今はアプリやカードが定番の支払い方法ですが、スウェーデンでは手の甲にマイクロチップを埋め込んで日常生活で利用している人がすでに数千人います。そのチップには様々な情報が入れられますが、それによって支払いができるうえ、ドアを開けたり、名刺のようにも使えます。遠い未来のような話ですが、その技術はすでに実用化されています。

ヤン二さんの北欧旅レポート
夏休みに、海や公園で日焼けしながらゆったり時間を過ごすスウェーデン人をよく見かけます。

英語能力が世界トップクラス

公用語はスウェーデン語ですが、英語を話せる人がとても多いです。英語を母国語としない国の中で、スウェーデンの英語能力のランキングは世界トップクラスです。2022年は8位になったみたいですが、数年前は1位や2位だったこともありました。ですので、スウェーデン語を喋れなくても、割とスムーズに国を旅したり、滞在したりことができます。

人気なテレビ番組の多くが英語のままで放送されていて(スウェーデン語字幕付き)、また日常生活に英語を使う機会が多いので、英語が無意識に頭に入ることが多いです。学校の英語教育はコミュニケーションが重視されているので、若い頃から英語をスムーズに話せる人が多いです。


あなたの思っていたスウェーデンのイメージは、変わりましたか?
日本とシステムが違うので驚いたかもしれませんね! ぜひ興味を持ってもらえたら嬉しいです!

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Photograph & Text:Janni Olsson

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