【内田彩仍さん連載:明日もいい日になりますように】「第12回 来年もよい年になりますように」 【内田彩仍さん連載:明日もいい日になりますように】 「第12回 来年もよい年になりますように」
丁寧な暮らしぶりやセンス溢れる素敵な着こなしで人気を集める内田彩仍さん。日々のなかで内田さんが見つけた小さな幸せや、暮らしの工夫をお届けします。今年最後の更新は、春を待つ季節の素敵な日常がちりばめられています。「明日もいい日になりそう」と、皆さまが穏やかに前を向けますように。
内田彩仍さん Profile
もうすぐクリスマスですね。皆さまいかがお過ごしでしょうか。わが家のまわりでは、先日雪が降りました。朝起きてブラインドを開けると、ちらちらと雪が舞っていて、日々、庭の様子に癒やされている私は、庭に植えてある寒さに弱い植物が気になって気になって、居ても立っても居られず。それで起き抜けで着替えもせずに庭に出て、雪から草花を守る作業を始めました。このまま降り続くかどうかはわからないのだけれど、とりあえず地植えしているもので寒さに弱い植物は、雪除けに不織布を上からかけて囲ったり、小さな鉢植えは玄関先に入れたり。その後、雪が積もることはなくほっと胸を撫で下ろし。寒さが本格化する真冬に向けて「もう少し雪囲い用の不織布をストックしておかないと」と思っているところです。
その2日前はというと、気温が24度ほどで、ドライブがてらガーデン&フラワーショップのネーブルグリーンに買い物に出かけたり、ちょっとだけ散歩をしたり。数分動くだけでも暑くて、ワンピースに薄手のニットコートという出で立ちだったのですが、ワンピースだけでも過ごせるほど暖かく。家に帰っても窓を開けて心地よい風を感じながら過ごしました。今年は本当に寒暖の差が激し過ぎて、私のまわりでも体調を崩している方が多いので、皆さまもどうぞご自愛くださいませ。私も風邪をひかないように気をつけようと思います。
先日のブログでも書いていたように、今年も庭に深紅のシクラメンを置きました。同じ色合いのものでも葉脈の入り方や花の咲き方など様々な佇まいのものがあり、選ぶのにとても迷いました。家に帰って夕暮れ時の庭のテーブルに深紅のシクラメンを置くと、庭全体がパッと華やいで見えて、日が陰るのが早い冬の庭も楽しませてもらえそうです。
それから、12月15日に『新装版 家時間』が発売になりました。2020年に発売した『家時間』をハンディサイズにして、内容を読み直して加筆修正し、ここ何年か暮らすなかでこの本のときから変わったところを新撮して少しページを追加しました。
マンションから一軒家に移り住むためにリフォームをしたり、収納の仕方を決めたり、何気ない日常を過ごしながら「心地よく暮らす」ということを改めて考えたり。そんな当時を振り返りつつ読み進めながら、「コロナ禍でもできることはたくさんあったんだな」「この場所は今とちょっと雰囲気が違うな」「当時こんなふうに考えていたんだな」。以前の自分からちょっと元気をもらったり、「言葉選びが少し違うかも」と思うところは書き直したり。2か月ほどかけてじっくり向き合うことができ、楽しい毎日でした。どうぞよろしければご覧いただけると幸いです。
私にとってこの一年は、とても忙しくあっという間に過ぎた気がします。毎年秋に新刊が発売になると、ちょっとのんびり過ごす時間ができるのですが、今年はそんな余裕がなくすぐに『家時間』の見直しをすることに。それでも、私にとって大事にしたいことがひとつ増えたので、こんな年もあっていいのかもと思っています。
そしてこの本で、出版された本がちょうど30冊目になりました。本の製作に関わってくださった方や手に取ってくださった方々と、共に歩ませてもらった30冊。本当にありがとうございます。
今年も残すところあと10日ほどとなりましたね。春を待ち侘びて好きな色合いで作ってもらったビオラの寄せ植えリース。来年もこの小さな花のように皆さまにも私にもささやかな幸せがたくさん訪れますようにと願いながら、このブログの年納めにしようと思います。たわいない日々のブログをお読みくださり、ありがとうございます。
次回更新日は新年1月25日です。来年もよろしくお願いいたします。
Merry Christmas and Happy New Year。どうぞよいお年をお迎えくださいませ。
そして、皆さまも私も明日もいい日になりますように。
※「内田彩仍さん連載:明日もいい日になりますように」は2024年1月から毎月最終週の木曜日の更新となります。次回の公開は2024年1月25日です。内田さんの素敵な暮らしぶりを綴ったほっとあたたまる文章と美しい写真を、これからもお楽しみに!
photograph: Kyoko Omori text: Ayano Uchida
※ 画像・文章の無断転載はご遠慮ください
内田 彩仍エッセイスト・スタイリスト
福岡県在住。夫と愛猫そらと暮らす。雑誌などで紹介される丁寧でセンスのある暮らしぶりが人気。 『内田彩仍さんと作った 白のキャンバストートバッグBOOK』(宝島社)、『幸せな心持ち』(主婦と生活社)など著書多数。 新刊『衣食住、暮らしに寄り添うもの選び』(集英社)が10月25日に発売。
リンネル.jpでは、日々の中で見つけた小さな幸せを綴る「明日もいい日になりますように」を連載中。
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