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【モネ展開催中】 俳優・芳根京子さんの人生観を変えたモネの世界 【モネ展開催中】 俳優・芳根京子さんの人生観を変えたモネの世界

やわらかい色使いとあたたかい光の表現の作品を数多く残した、フランス印象派の画家、クロード・モネ。国内外の40館以上の美術館から集めた、モネの代表作を堪能できる『モネ 連作の情景』が開催中です。本展で展覧会ナビゲーターを務める俳優の芳根京子さんに、フランスで訪れたモネの足跡や、感じたことなどをたっぷり伺いました。

目次
【モネ展開催中】 俳優・芳根京子さんの人生観を変えたモネの世界
  1. モネの足跡を辿る旅へ
  2. モネの旅を通して、人生観が変わった
  3. 芳根さんが考える、本展のみどころ
  4. 『PEANUTS』のキュートなコラボグッズにも注目!

モネの足跡を辿る旅へ

美大出身の母の影響で、アートにもっと触れたいという思いがずっとあったという芳根さん。

「子どもの頃は、ぬり絵はすべて母が作ったものでした。何度か一緒に美術館に行ったりしたことはありますが、これまでは知識がないと美術館を楽しめないのかなと、自分でハードルをあげてしまっていて。美術館に訪れる機会は、あまり多くなかったんです」

そんな芳根さんがナビゲーターを務めるのが、フランスの画家クロード・モネの展覧会『モネ 連作の情景』。モネを知るために、フランスを旅してきたのだとか。

「今回、フランスのジヴェルニーにあるモネの家や庭などを訪れ、モネが見てきた世界や描いてきた景色をたくさん見ることができました。モネが描きたいから作ったという庭がとにかく素敵で! 派手ではないけれど美しくて、不思議な気持ちになりました。家は壁の色がパステル調で、部屋ごとにすべて違っていて印象が変わるのも楽しかったです。

そのほか、印象派と言われるきっかけとなった《印象・日の出》をパリのマルモッタン美術館で見たり、モネの人生をたどって制作の背景を知り、ただの天才ではないとわかって親近感がわきました。絵を一枚見ても、このときはこういう風に悩んでいたんだなと想像したり、絵の先が見える感じがすごく楽しいなと思いました。絵の見方ががらりと変わりましたね」

《睡蓮》1897-98年頃 油彩、カンヴァス 66.0×104.1cm ロサンゼルス・カウンティ美術館 Los Angeles County Museum of Art, Mrs. Fred Hathaway Bixby Bequest, M.62.8.13, photo © Museum Associates/LACMA

「特にパリのオランジュリー美術館で、《睡蓮》に360度囲まれたときは、涙が止まらなくなるほど感動してしまって。ずっと見ていたくて、スマホの待ち受け画面にしたほどなんです(笑)。この体験は、きっとこれからのお芝居にいい影響があるだろうなとすごく感じました」

モネの旅を通して、人生観が変わった

部屋のインテリアは、モノトーンだという芳根さん。モネの家や庭などを見て、華やかな色合いもいいなと思ったそう。

「フランスは初めて行ったのですが、どれも新鮮で印象的ですごく楽しかったですね。海外にはこれまであまり行ったことがなくて。というのも、そんなに興味がなかったんです。今回フランスに行って、たった4日間でしたが世界は広いと体感できて、人生がすごく豊かになった気がします。フランス語はもちろん、英語も話せないのですが、現地の人と会話してなんだか通じているというのが楽しくて、また海外に行きたいなという気持ちが強くなりました。モロッコや韓国に行ってみたいです」

もともとフットワークが軽く、一人で旅にも出かけるという芳根さん。

「家族や友達に誘われたらどこまででも行きますが、一人で宿泊するのはあまり好きではなかったんです。だからこれまで、一人では日帰りで行ける範囲しか行ったことがなかったのですが、今回の旅をきっかけに高知県の北川村にあるモネの庭にも行ってみたいと思い、一人旅を予定しています。レンタカーを借りたり、どう過ごすかは向こうで考えようって、国内旅行のハードルがすごく下がりました。今までの私なら高知に行きたいと思っても、日帰りで帰っていたはず。せっかくなら泊まろうと思えたのが嬉しいです。それくらい、今回の旅は自分の人生観まで変わるきっかけになったなと思います」

芳根さんが考える、本展のみどころ

今回初来日した、モネには珍しい都会の風景。《ルーヴル河岸》1867年頃 油彩、カンヴァス 65.1×92.6cm デン・ハーグ美術館 © Kunstmuseum Den Haag - bequest Mr. and Mrs. G.L.F. Philips-van der Willigen, 1942

国内外のモネの代表作60点以上が堪能できる本展。〈積みわら〉〈睡蓮〉などをモチーフとした「連作」に焦点を当てながら、時間や光とのたゆまぬ対話を続けた画家の生涯をたどります。初来日する貴重な作品もたくさんあるなか、初めての音声ガイドも担当する芳根さんが注目している作品は?

「どれも楽しみですが、やっぱり〈睡蓮〉ですね。国内外から連作の〈睡蓮〉が同じ場所に集められる。それを日本で見ることができるというのは、すごく楽しみです。音声ガイドは初めてなので、モネの作品を見る人の邪魔にならないよう、すっと寄り添えるようなガイドを心がけたいです。これまでモネにあまり触れたことのなかった人にも、モネの絵を見て私の音声を聴いて、モネが好きだなと思ってもらえたら嬉しいし、実際にフランスに行った私だからこそできる表現の音声ガイドになるといいなと思っています」

《ウォータールー橋、ロンドン、日没》1904年 油彩、カンヴァス 65.5×92.7cm ワシントン・ナショナル・ギャラリー © National Gallery of Art, Washington. Collection of Mr. and Mrs. Paul Mellon, 1983.1.28

「今回の旅を通して、絶対に実物の作品をみた方がいい。絵を直接見ればパワーやエネルギーなど何かしら感じるものがあり、それを言葉する必要はなくて、自分のなかに何か新しい感情が芽生えていればいいと学びました。

今回のように、世界中からモネの作品だけを集めた“100%モネ”の展覧会はなかなかないと思います。モネが好きな方、美術館が好きな方、アートが好きな方は、絶対に楽しんでもらえるはず。私も一緒に楽しみたいし、これをきっかけにもっとアートやモネに触れていきたいと思っています。私と同じような人にも来てもらえたら嬉しいです」


『PEANUTS』のキュートなコラボグッズにも注目!

PEANUTSコラボグッズ
© 2023 Peanuts

また、さまざまなオリジナルグッズにも注目! スヌーピーで有名な『PEANUTS』にモネについて描かれたエピソードがあるという縁で、モネの作品とのコラボレーションが実現しました。

PEANUTSコラボグッズ
コスメキッチン ハンドクリーム&リップクリームセット(全2種) 各¥3,300

睡蓮の葉に乗るスヌーピーやウッドストック、モネや印象派画家のように、戸外で絵画制作を楽しむPEANUTSのキャラクターなど、かわいいイラストがあしらわれた文具やパーカなど、さまざまなグッズが登場します。


『モネ 連作の情景

 

開催中~2024年1月28日(日)/上野の森美術館/9:00~17:00 ※入館は閉館30分前まで、金・土・祝日は19:00まで/12/31(日)、2024年1/1(月・祝)は休館/一般¥2,800(土・日・祝¥3,000)ほか/https://www.monet2023.jp

profile
芳根京子

よしね・きょうこ/俳優。1997年生まれ。2013年にドラマで俳優デビュー。2016年、NHK連続テレビ小説『ぺっぴんさん』でヒロインを務める。テレビドラマや映画、舞台など幅広く活躍中。

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photograph:Chihaya Kaminokawa styling:Noriko Sugimoto  hair & make-up:Maiko Inomata edit & text:Mayumi Akagi

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