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:不調別・食養生法を薬膳の専門家が解説! 効果的な食材31選&おすすめのお茶やサプリメントも必見
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不調の「食養生法」を薬膳・漢方の専門家が解説。不眠・疲れやすい・メンタル不安定の3大悩みに効果的な食材を31選をチェックして、便秘や頭痛、冷えやイライラなどの症状をケア! さらに、腸内環境やホルモンバランスを改善するお茶やサプリなど、おすすめアイテムも必見。
大人の不調への「食養生法」を
漢方・薬膳の専門家が解説!
東洋医学の考え方で不調をきたす原因は
「気の不足や滞り」と考えられている

美容家・ヘアケアリスト。国際薬膳師の資格を所有し、薬膳レシピの監修など漢方&薬膳全般の専門家としても活躍。

忙しくて呼吸が浅くなり、食生活が乱れることで、「気」が不足したり停滞したり。結果、不眠や疲れ、イライラなど、心と体にさまざまな不調を引き起こします。
「東洋医学の大きな特徴は、『気』という概念があること。ひとことで言うと、気は生命活動をつかさどるエネルギーなんです」と話すのは、漢方や薬膳の知識に精通する美容家の余慶尚美さん。
「元気、やる気、気が滞るなどの表現に使われるほど、気はわたしたちの心身の状態に深く関わっています。気が足りないと血も十分につくられず、血を体中にめぐらせるのも気が満ちていればこそ。気が不足したり滞ったりすることで、冷えや疲れ、気持ちの落ち込みなど、さまざまな不調を引き起こします」
不調への対策は
「食事」と「呼吸」
では気をつくるためにはどうすればよいのかと言うと、大切なのは呼吸と食事。「深い呼吸は清気を取り入れ、体の中の邪気を吐きだします。さらに食べ物を消化し、栄養をとることで気が生まれます。つまり呼吸と食事が整うことで、血もつくられ、めぐりもよくなり、老廃物の排出も促されるのです」
薬膳的アプローチ!
不調への「食養生法」の
基本・考え方
point
1
旬の食材をとる
「夏は水分代謝を助かるキュウリなどの瓜類、秋はうるおいを与える梨など、旬のものはそのときに必要な栄養が自然に備わっているので積極的にとるよう意識しましょう」
point
2
よく噛んで食べる
「食事はそのときの旬の食材をよく噛んで食べることが重要。」
point
3
不調を整えてくれる食材を
いつもの食事やおやつにプラス
「不調と体質を把握したら、その不調を整えてくれる食材を少しずつ取り入れてみましょう。『絶対とらなくちゃ』と気負いすぎずに、いつもの食事に足す、おやつに食べるなど、まずはできることから始めてみてください。私は納豆やうどんにも擦ったごまを入れますし、小腹がすいたらなつめチップスをポリポリ。眠れない夜は菊花茶でひと息ついて、心を落ち着かせます」
不調症状別・食養生のやり方
①不眠
補血作用のある
赤色と黒色の食材を
積極的にとり入れて

「寝つきが悪い、眠りが浅い、夜中に目が覚める。これらの不眠の症状は、漢方では『血虚』、つまり血が足りないことが原因のひとつと捉えられています」と余慶さん。
「血は漢方でいう心と肝に繋がっていて、心は精神をつかさどり、肝は情緒をコントロールします。そのため心と肝に不調が起こると、不安で安らぐことができず、夜になっても気が鎮まらずに不眠になりやすいのです。血はうるおいを与えたり温めたりする作用もあるので、血虚の症状としてはほかにも冷え性、皮膚のカサつき、こむらがえり、便秘などが挙げられます。普段から、血をつくる作用がある赤と黒の食材を意識してとりましょう」
不眠・睡眠におすすめ食材
羊の肉
牛肉(ヒレ)
にんじん
ほうれん草
黒豆、黒ごま
レバー
なつめ
イカ、タコ
落花生(生か茹で) など
肉なら羊や牛のヒレ、レバーを。野菜はこれから旬を迎えるにんじんやほうれん草を積極的に。黒ごまや黒豆など黒い食材もおすすめ。
不調症状別・食養生のやり方
②疲労感・疲れやすい
エネルギー不足が原因。
よく噛みながら「気」を養う食材を

「疲れやすいというのは、漢方でいう『気虚』の代表的な症状。気が足りない、つまりエネルギー不足ということです」
気は内臓を正しい位置にキープする働きがあるけれど、気虚の人はその力がないため、食べたらお腹がぽっこり出てしまうのも特徴なのだとか。さらに消化機能が弱く、食べたらエネルギーをすべて消化に使ってしまうため、食後に眠くなりやすいと余慶さんは言います。
「気虚の方は、消化をつかさどる『脾(ひ)』を養う食材を意識して。ぜひとってほしいのが、山薬と呼ばれるほど消化力を高めてくれる山芋。また冷えやすい体質なので、体をあたためる食材もおすすめです。よく噛んで食べることも忘れずに」
疲労感・疲れやすさにおすすめ食材
芋類(とくに山芋)
鶏肉 ・ 豚肉 ・ 羊肉
ほうれん草
小松菜 ・ 青梗菜
しいたけ
キャベツ
なつめ
くるみ
高麗人参 など
山芋などの芋類を積極的に。肉は体をあたためる作用のある鶏、豚、羊。野菜ならキャベツや小松菜、青梗菜などを。
不調症状別・食養生のやり方
③メンタル・精神の不安定
香味野菜や
香り高いお茶で
気をめぐらせて

「イライラや落ち込みなどの精神不安症状がおこるのは、漢方で言うと『気滞』。気が滞っている状態です」と余慶さん。
「『気持ち』という言葉があるように、漢方では、『気』はわたしたちの精神をコントロールする役割があります。そのため、気巡りがよいと精神的にも安定しますが、体のなかに余分な気が溜まっていると、怒りっぽくなったり憂鬱になったり、精神的に不安定になるのです。
気滞の方はほかにもめまいや頭痛、お腹の張り、便秘などの症状も。対策としては、深呼吸して体にたまった気を吐き出すことと、気をめぐらせる食材をとることが大切です。具体的には、玉ねぎや香味野菜、また鎮静作用のある菊花茶もおすすめです」
メンタル・精神の不安定におすすめ食材
玉ねぎ
シソ
ネギ
みょうが
クレソン
麺類なら温かい蕎麦
ペパーミントティー
菊花茶(カモミールティーでも可) など
シソやネギなどの香味野菜、玉ねぎ、菊花茶(カモミールティーでも可)など、気めぐりをよくする、香り高い食材を。
プチ不調に!お茶やサプリなど
おすすめアイテム8選
健やかに年齢を重ねるには、内側からのケアが大切。不足しがちな栄養は、サプリメントで手軽に補いましょう。
薬膳のプロ・余慶先生が
不眠のときに愛飲する
イチオシ「菊花茶」
薬膳で重用される「なつめ」
鉄分や亜鉛、食物繊維などを
一度にとれる!
余慶先生も毎日愛用!
植物由来の酵素が
消化をサポート
photo: Mari Yoshioka
ザクロを含む61種類の
植物原料を発酵熟成
女性特有の悩みに寄り添う
お守りサプリ
カプセルも無着色&植物性で安心
エクオール乳酸菌など
女性に嬉しい成分を凝縮
抹茶風味で美味しく続けられて
野菜不足を補い、腸内環境を整える
全身を構成する「シリカ」を
効率的に摂取!
不調は「食養生」で内側から整えて
健やかな日々を送ろう!
疲れがとれない、夜中に何度も目が覚めるなど、暮らしの中で積み重なるちょっとした不調。症状に合わせた食養生で、内側から整えて、健やかな日々を送りましょう。
あわせて読みたい「不調への薬膳・養生法」の記事はこちら!
text: Nahoko Morimoto illustration: Miho Yamazaki webedit&text:Rio Suzuki
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