日々の食卓

気と血、足りてる? 現代女性の不調を改善する「気血ごはん」 気と血、足りてる? 現代女性の不調を改善する「気血ごはん」

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いつも疲れているのは、「気」と「血」が足りていないのが原因かも。秋は、夏に消耗した気血を補い、体を整える大切な時期。手軽に始められて、心と体が元気になる「気血ごはん」を教わりました。まずは国際中医薬膳師の瀬戸佳子先生に、現代女性が抱える不調と気血不足の関係について伺います。

目次
気と血、足りてる? 現代女性の不調を改善する「気血ごはん」
  1. 教えてくれた 国際中医薬膳師・瀬戸佳子先生profile
  2. 現代女性のまわりには、“気血不足”の原因がいっぱい!
  3. いつものその疲れ“気血不足”のせいかも? 気血不足のチェックリスト
  4. 気血不足になると、どうなるの?
  5. 気血不足さんを救う!「気血ごはん」って?

教えてくれたのは……

国際中医薬膳師・瀬戸佳子先生

東京・青山の「源保堂鍼灸院」で東洋医学に基づいた食養生のアドバイス、レシピ提案を行う。併設の薬戸金堂では漢方相談も行う。著書に『お手軽気血ごはん』(文化出版局)。

現代女性のまわりには、
“気血不足”の原因がいっぱい!

いつも疲れていて元気が出ない。いろいろやらなきゃいけないけれど手につかない、こんなふうに何かしら小さな不調を抱えている人は、気と血が足りていない人が多いと話す、瀬戸先生。

「仕事に家事に忙しい女性は、日々、気血をたくさん消耗しています。特に夏は、血を材料とする汗をたくさんかくため、気血の消耗が激しいうえに、冷たいもののとりすぎで消化力が落ち、必要な栄養が足りていない状態に。東洋医学でいう血虚(貧血)と併せて気虚(元気がない)、脾虚(胃腸が弱い)を発症している人が多いんです。それを回復できないまま冬を迎えてしまうと、年間の不調につながります」。

原因1:スマホによる目の酷使、情報過多

目に栄養を運ぶのは血液。パソコンを使うデスクワークやSNSの普及で目を使う作業が増え、思っている以上に血を消耗しています。また、情報の処理量も多いため、オンオフの切り替えがうまくできず、充分な脳の休息が取れていないのも要因。

原因2:ストレスや不安、多忙

頭の使いすぎや考えすぎ、気づかいは気血を消耗します。仕事や家事に追われ、何かとストレスが多い環境では、意識して気血を補わないと不足しがち。さらに不摂生や寝不足などが重なると、気血の供給が追いつかず、自転車操業状態に。

原因3:食事制限やダイエット習慣

自己流の糖質制限や断食、菜食中心の食生活などが原因で、食事から充分な栄養がとれていないと、血を作るスイッチがうまく入らなかったり、体力が落ちたりしてしまいます。健康のためによかれと思ってやっていたことが原因で、逆に体調を崩すことも。


いつものその疲れ“気血不足”のせいかも?
気血不足のチェックリスト

□ 午前中に元気が出ず、夕方からエンジンがかかる
□ 冷え性だけど暑いのも苦手
□ 昼ごはんを食べたあと眠くなる
□ 不安なことや心配事をつい考えてしまう
□ 肌や髪に潤いがなく、シミやクマが気になる
□ やることに追われて考えがまとまらない
□ ダイエットやごはんを減らす食事制限をしている
□ 消化不良で胃腸が弱い
□ 料理をしたり食べたりする気力がわかない
□ 朝から晩までパソコンやスマホとにらめっこ

心当たりがひとつでもあれば要注意。「性格や体質のせい」と思い込んでいたことが、実は気と血が足りないのが原因だったりします。気血不足はたいていまじめな人に多く、無理しすぎて体や心の負担になっていることも。

気血不足になると、どうなるの?

「気」と「血」は表裏一体。疲れを感じたときは、両方を補う意識を持つことが大切です。生活のなかで「気」と「血」を意識するようになると、今までの不調の理由が見えてきます。まずは自分の体の状態をチェックしてみて。

「気」は、体や物事を動かすときの
エネルギー源

元気、気合い、気づかいなど、言葉にも浸透している「気」は、目に見えないエネルギー的なもの。東洋医学では物事を動かす原動力といわれ、血液を体内に巡らせる、ウイルスや外気温から体を守る、食べ物を消化して気や血に変化させる、血液や尿や便を体から漏れ出させないなど、すべて気があるからスムーズに動いていると考えられています。

気が不足すると物事や体が動かなくなるため、やる気が出なかったり、血液や水分代謝が滞ったり、体がなかなか温まらなかったりと、巡りが悪くなることに関係します。もともと元気な人も、仕事などで人に気を使った日は、「気」が減るため、言葉の通り「気疲れ」するのです。

イライラや落ち込みなど、
メンタル面にも直結する「血」

「血」は、西洋医学でいうところの「血液」とほぼイコール。酸素や栄養を運ぶほか、老廃物を回収するのも血の働き。また、視力、皮膚や髪の潤い、精神活動などの心の状態にも深く関係していると考えられています。気と血は表裏一体のもの。気がなければ血の働きを発揮できず、血がなければ気の働きを発揮できません。

血が足りていないと、脳まで栄養が運ばれないため、頭の回転がフリーズして考えがまとまらず、思考力や判断力が鈍ったり、物忘れも多く、注意力も散漫に。さらに情緒が不安定になることも。食欲がないのに、甘いものだけ食べたくなるのは、実は血が不足しているサイン。


気血不足さんを救う! 「気血ごはん」って?

夏は気血を消耗しやすいうえ、冷房や冷たいもののとりすぎで胃腸が弱り、消化力がダウン。食欲不振が続き、必要な栄養が充分にとれないまま、秋に突入。その状態を回復しないまま冬を迎えると、年間を通して慢性的な栄養不足になります。一年を元気に過ごすためには、秋の養生がカギに。消耗した気血は、日々の食事で効率よく補うことが大切です。

どんなに疲れていても、手軽に作れる!

気血不足の人は、「考えがまとまらない」「物事の優先順位が決められない」というのが典型的な症状。そのため、メニューを考えることや、料理するのも億劫に。「いちばん疲れた状態でも、これならできる」という手軽さが大事。まずは缶詰や冷凍食品を活用してもいいので、無理なく続けられるようにします。気血不足の人はまじめなところがあるので、抵抗があるかもしれませんが、最初から満点をめざし、気負いすぎてしまうと、負担になって続きません。

気血を補う(元気が出る)

気血ごはんは、毎日の食事に「気」と「血」を補う食材をプラスするだけ。1週間続けると、体はぐーんと動きやすくなり、気持ちも上向きに。鉄分の多い動物性タンパク質を中心に、胃腸を養う食材を組み合わせると効果的です。

次回からは、おすすめの「気血ごはん」のレシピをご紹介します!

illustration: SORRY. text: Maki Nagai web edit:Riho Abe
※ イラスト・文章の無断転載はご遠慮ください

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