HEALTH
:【秋バテに負けない10の習慣】 季節の変わり目の不調は早めのリカバリーが大切! 今すぐ取り入れたい暮らしのヒント
HEALTH
:秋バテは早めの対策でしっかりと改善していくことが大切。日々の食事や服装にちょっとした習慣や工夫を取り入れて、少しずつ不調を解消していきましょう。今回は、国際中医薬膳師・瀬戸佳子先生に秋バテに負けない10の習慣を教えていただきました。
教えてくれたのは…瀬戸佳子先生
まずは、よくある症状から自分の秋バテタイプをチェック
不調を感じる点から自分のタイプを確認。どんなケアが重要か、チェックする際に役立てましょう。
● 気虚がメインのタイプ
ぐったりとしただるさで力が入らない、疲労感が強くて動くのが億劫、話すのがめんどう、呼吸が浅い、風邪をひきやすい、食欲がない、動くと疲労感が増すなど。
● 陰虚がメインのタイプ
潤い不足により血の巡りの悪さを感じる、体がどんよりと重だるい、肩こりや頭痛がある、動くと疲労感が軽くなる、シミやくすみが増えたなど。
● 脾虚がメインのタイプ
食欲がない、食べると胃がもたれる、下痢になりやすい、体がむくみやすい、食べると眠くなる、一日中眠気を感じるなど。
【秋バテ対策】 暮らしに取り入れたい10の方法
① 休息をしっかり取る
疲れているときのデトックスは後回し
② お腹&下半身を冷やさない
胃腸の不調を感じるときは膝かけや腹巻きを
「お盆を過ぎたあたりから就寝時にエアコンをつけていると足の冷えを感じた経験はないでしょうか? それは季節が進行している証拠です。まだ暑い季節だと感じていても暦は秋に入るので、そのころから寝冷えや下半身の冷えには注意が必要です。熱は上へいく性質があるため、上半身が火照っていても下半身が冷えていることも。部分的な温めを取り入れましょう」
③ 温かいものを食べる
冷たいものを控えて、消化力低下を防ぎましょう
「日中の気温が高いと食欲が出ず、口当たりがよい冷奴やそうめんに箸が進みがち。しかし冷たいものは胃腸への負担大。お腹が冷えて消化力が落ちるとうまくエネルギー変換がされず、体力も落ちてしまいます。この時季から温かいものにシフトし、どうしても火照ったときは少量の冷たいドリンクを飲んでクールダウン。特に〈気虚〉〈脾虚〉タイプは気をつけましょう」
④ 体にこもっている熱毒を取る
体内の熱は炎症の原因にも。食べ物パワーで放出!
「ひと夏を過ごした体は内側に熱がこもりがち。東洋医学では、口内炎や目の充血、アレルギー、咽頭痛などの炎症系の症状は夏の熱毒が解消されていないと考えられています。エアコンなどの外的アプローチは体の外側のみを冷やし、汗腺が閉じて熱が出づらくなってしまいます。なすやもやし、れんこんなどを温かく調理して食し、炎症の元となる熱毒放出を促して」
⑤ 汗をかきすぎない
スポーツの秋を満喫するのは元気な人限定!
「体力の消耗や疲れを感じている人は汗をかくとエネルギーも一緒に外へ出てしまいます。さらにサウナやマラソンで夏疲れを解消しようとすると、秋バテが悪化する恐れも。冬に向けて汗腺が少しずつ引き締まる流れを止めないためにも、散歩やストレッチなど無理のない運動を楽しんで。特に〈気虚〉〈陰虚〉タイプは注意」
⑥ 夜はゆっくりと過ごす
時間や季節の流れに体を合わせることで自律神経を調整
「夜は陰の時間帯と呼ばれ、しずかに過ごすのが自然な流れ。さらに“秋の日はつるべ落とし”と表現されるように、他の季節よりも急速に日が落ちます。これに逆らうと、潤い不足やホルモンバランスの乱れを招く可能性も。スマホを見る際も夜間モードで光量を抑えたり、動画は癒やし系にするなど、極力刺激を抑えましょう」
⑦ 発酵食品を積極的に取る
秋の体調のキーポイントは快腸習慣
「東洋医学で秋は、大腸をケアするのに適した季節だと考えています。つまり腸内環境を整える発酵食品は、この時季こそ積極的に取り入れたいもののひとつ。発酵パワーは食物の分解を促すので、エネルギー変換もサポートしてくれます。摂取タイミングは朝食時がベター。特に〈脾虚〉の人はたくさん取って」
⑧ 血の巡りを促す食材を食す
重だるい症状を感じたら、血液サラサラ系!
「この季節に感じる重だるい肩こりや頭痛は老廃物の蓄積による疲労の可能性があります。瘀血と呼ばれる血の巡りの悪さで栄養や老廃物がうまく流れていない状況を解消してあげることが大切。その効果が期待できる玉ねぎ、青魚、酢を積極的に取り入れつつ、がんばりすぎない軽めの運動を心がけましょう」
⑨ 喉のケアを意識する
不調が出やすい喉のケアが風邪予防につながる
「秋は喉から風邪をひきやすい季節。夏疲れを整えつつも喉が乾燥しないように先回りケアをすることが予防につながります。呼吸器への潤いが期待できるりんごや梨は、空咳にも効果的。のど飴などによく使われているはちみつやミントもおすすめ。はちみつは飲み物へちょい足しすれば、手軽に取り入れられます」
⑩ 季節の変化を肌で感じる
おしゃれの先取りより、適温コーディネートを意識
「新しい季節になると新しいお洋服を着たくなると思いますが、おしゃれを先取りしすぎて厚着をすると寒さを感じ取れず、汗腺が開いたままになってしまいます。“夜風が涼しくなってきたな”と肌で気温が感じ取れる程度のファッションがおすすめです。寒暖差が気になる際は、体温調節がしやすいアウターや重ね着を取り入れましょう」
こちらもチェック!
illustration:Naomi Mori edit & text:Hiroko Ishiwata
リンネル2024年11月号より
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「疲労回復の基本は休息と栄養補給です。リラックスやデトックスを理由に旅行やサウナに出かけたりせず、ゆっくりと休息を取りましょう。食欲不振や胃もたれなど、〈脾虚〉の症状が強い人は特に脳よりも体の休息が優先。夏の高温で心拍数が上がっている体は運動をした状態と同じ。手帳に思い切って“休息”と書き込んで、睡眠もしっかり取ってください」