コウケンテツさんが愛する器や調理道具の作り手を訪ねるリンネルの連載「コウケンテツのヒトワザ巡り」。第１回で訪ねたのは、岡山県に工房を構える陶芸家の伊藤環さん。リンネル.jpでは、そこで出合った、美しさと使いやすさを兼ね備えた“理想の飯碗”と、「この器にはこれ！」とコウさんが考えるとっておきのレシピを紹介します。

今回、コウケンテツさんが出合った器：
伊藤環さんの「小ぶりな飯碗」

多用途に使える新しい飯碗

「台湾の食堂にあるような、小ぶりの飯碗がほしい」というコウさんのリクエストに応えて、伊藤環さんが作ってくれた“理想の飯碗”。「ごはんだけでなく、おかずやお酒、汁物…と万能に使えます」。

こちらの器は10月4日（水）より、阪神梅田本店で開催されるイベント「コウケンテツさんのこれええで展 2」で販売予定。

伊藤環さんの飯碗に合わせる
「青菜炒め」のレシピ

●材料（2人分）
空芯菜（または好みの青菜）…1束
豚バラブロック肉…50g
にんにく（みじん切り）…１／２かけ
しょうが（せん切り）…1かけ
赤唐辛子…2〜3本
塩、粗挽き黒こしょう…各適量
ごま油…大さじ1～2

A
　オイスターソース…小さじ1
　しょうゆ…小さじ1
　 酒…大さじ３
　片栗粉…ひとつまみほど

●作り方
1.　豚バラ肉は太さ１cmの棒状に切り、軽く塩をする。

2.　空芯菜は長さ5cmに切り、葉と茎を分ける。ボウルにAを入れて混ぜ、茎を加えてからめておく。葉は水につけておく。

3.　フライパンにごま油を熱し、豚肉を油が出るまでこんがりと炒める。にんにく、赤唐辛子を加えて炒める。

4.　茎を漬け汁ごとジュワッと入れて、30秒ほど強火で炒める。最後に軽くだけ水けを切った葉、しょうがを加えてさらに10秒ほど炒める。

5.　塩で味をととのえ、具だけを器に盛り、汁をまわりからかける。ごはんの上に直接のせても！

「この小ささがちょうどいいんです。重ねられるから収納もしやすいんですよ」とコウさん。小ぶりながら深さがあるので、一人分のおかずがちょうど入るくらいの容量。ごはんを盛ったり、おかずを盛ったり、使い方は自在。ごはんの量が少なめでも多めでも、こんもりと盛れて見栄えよくなるのが特徴。

ヒトワザ巡り後記

コウケンテツさんと伊藤環さん。岡山にて。photograph：Shinpei Kato

「最近僕は、器と調理道具は『小は大を兼ねる』と思うようになったんです。昔は大皿にどーん！ と盛るのがいいと思っていたけど、実は小さい方が機動力は高いし、日本の食事事情にも合う。いろんなおかずや汁物を入れてテーブルに並べても場所を取らないし、見た目も楽しいですよね。そんな僕の希望に応えてくれたのが、陶芸家の伊藤環さん。工房での対話は、まるで環さんの自伝を読んでいるような、最高にエキサイティングな時間でした。“土と水”という自然のものに直に手で触れ、一日中向き合っているからこそ、器には作る人の人柄や生き方が表れるんでしょうね」

cooking ＆ styling：Kentetsu Koh　photograph：Takafumi Matsumura　text：Hanae Kudo
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