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特集女子旅おすすめスポット 暮らすように心地いいリンネル旅ガイド

【子連れ旅・北海道】 夏の北海道はアイヌ文化を親子で体験できる「界 ポロト」で満喫 【子連れ旅・北海道】 夏の北海道はアイヌ文化を親子で体験できる「界 ポロト」で満喫

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仁田 ときこ

「夏の北海道は格別。涼しく快適な気候のなかでみずみずしい大自然を満喫できる」。北海道をよく知る人は口を揃えて話します。寒さ厳しい冬とはまたひと味違う、緑麗しい夏の北海道。今回は白老町にオープンしたホテル「界 ポロト」で、大人も子どももアイヌ文化にどっぷり浸れる旅をライター・仁田ときこがご紹介します!

目次
【子連れ旅・北海道】 夏の北海道はアイヌ文化を親子で体験できる「界 ポロト」で満喫
  1. とんがり屋根のホテルで幻想的な旅の幕開け
  2. アイヌ文化から着想を得た空間から物語へ
  3. 世界でも珍しいモール温泉で夏の湯治を満喫
  4. 北海道の自然が育んだ美食を堪能
  5. アイヌ文化に触れられる「ご当地楽」を親子で体験
  6. 「民族共生象徴空間 ウポポイ」でさらに深い学びを

とんがり屋根のホテルで幻想的な旅の幕開け

アイヌ民族をテーマにしたマンガや映画の影響で、幅広い年齢層からアイヌ文化や歴史がますます注目を集めています。そんななか、かつてアイヌ集落「ポロトコタン」があった北海道白老町に「界 ポロト」が2022年に誕生しました。こちらは星野リゾート「界」ブランドが手がけるホテルのひとつ。ポロト湖に面したレイクビューはどの時間帯も幻想的で美しく、館内ではアイヌ文化や建築様式、書籍などを堪能できます。

ロビーに入ると目に飛び込んできたのは、かつてアイヌ住居の中心にあったとされる「アペオイ」と呼ばれる囲炉裏。炉を囲んで家族が団らんしていたと聞いて、早速座る私たち。ポロト湖を眺めながら、ここでくつろぐ時間は格別。ホテルを訪問したら、ウェルカムドリンクでひと息入れつつ、まずはこの風景を堪能してほしい。

アイヌ文化から着想を得た空間から物語へ

アイヌ民族の文様や生活様式から生まれた客室は温かみの漂うデザイン。この土地のシンボルとされている白樺を用いて、落ち着く空間になっています。アイヌ服飾文様研究者の津田命子さんが刺繍やゴザのデザイン、彫刻家の岡田実さんが木彫りの装飾を担当。

どの客室からもポロト湖が眺められる贅沢な空間。季節によって鮮やかに姿を変える、自然豊かな湖の風景がいつでも楽しめます。

世界でも珍しいモール温泉で夏の湯治を満喫

ポロト湖と一体化できる露天風呂の「△湯(さんかくのゆ)」。こちらのお湯は植物性の有機物が含まれた茶褐色のモール温泉です。皮膚の再生を促進させる働きがある「フミン酸」を含み、湯上がりはツルツルすべすべの肌に。

露天風呂から上がったら「湯上がり処」で火照った体を冷ましながら、ポロト湖を眺めて湯上がりを楽しみました。圧巻の自然を間近に感じながら、並べられた書籍を手に取り、アイヌの物語を子どもに伝えられた最高の時間。

ちなみに、こちらでは早朝に「現代湯治体操」が体験できます。タンチョウ鶴の羽ばたきポーズを取り入れて、腕や肩をしっかりほぐして。

子どもたちも積極的に参加。体を大きく動かすことで、頭と体がしっかり目を覚まします。「楽しい〜」「目が覚めた!」と大人も子どもも大はしゃぎ。

北海道の自然が育んだ美食を堪能

土地の文化を体験できる大きな要素に、こちらでいただける豪華な食事があります。丸木船をイメージした『宝楽盛り』は圧巻! 北海道をイメージした器を眺めるのも楽しいひととき。

夕食は「毛蟹と帆立貝の醍醐鍋(だいごなべ)」会席。さまざまな魚介を煮込んだ濃厚なブイヤベース仕立ての鍋に、​毛ガニやホタテ貝を加えて味わう料理です。​一年を通じて道内各地でカニが漁獲されるため、繊細な身と濃厚なカニみそがぎっしり詰まった毛ガニがほぼ通年楽しめるのも魅力。

アイヌ文化に触れられる「ご当地楽」を親子で体験

■「アイヌ伝統歌『ウポポ』を奏でるひととき」

「界 ポロト」に宿泊するうえで、親子で最も楽しみにしていたのが、土地の文化を体験できる「ご当地楽」プログラムがあること。夜になるとロビーの囲炉裏では、アイヌ伝承者の高橋志保子さんによるアイヌ民族の歌「ウポポ」を鑑賞できます。

アイヌ語の意味や歌われる場面のことも教わって、子どもたちからはさまざまな質問が飛び交いました。生で聞く独特の旋律や歌詞は、大人よりも子どもたちの方が素早く飲み込んでいきます。


「アイヌ伝統歌『ウポポ』を奏でるひととき」
20:00 〜21 :00
1名6,000円(税込・宿泊費別)
7日前までに要予約 ※事前に宿泊予約が必要

■「イケマと花香の魔除けづくり」

アイヌ民族が魔除けとして身につけていた植物「イケマ」でつくるお守りは女性に人気のプログラム。アイヌでは自然界すべてのものに魂が宿ると考えられ、自然と共生する暮らしを営んできた民族にとって「イケマ」は悪いものを遠ざける植物と信じられてきました。

アイヌ模様が記された紙でイケマと数種類のハーブを包み、自分だけのお守りを制作。レクチャーしてくれるスタッフさんからはアイヌ民族の自然観も教わります。

「イケマと花香の魔除けづくり」
9:30 〜、10:00 〜、16:00 〜、16:30 〜、17:15 〜(各30分)
対象年齢:6歳以上
1回10名まで

■ライブラリーコーナーでアイヌにまつわる本を読む

ロビーに隣接するライブラリースペースでは、ご当地の歴史や文化、工芸にまつわる書籍を読むことができます。自分でハーブを調合してお茶を淹れることもできるので、本を読みながら快適な読書タイムをどうぞ。

アイヌに関するさまざまな書籍が豊富に集められたライブラリー。充実した内容は、とても一日だけではもったいない! 連泊して読書にどっぷり浸る旅もいいものです。

■界 ポロト
北海道白老郡白老町若草町1-1018-94
TEL050-3134-8092(界予約センター)
1泊2万8,000円~(2名1室使用時の1名あたり、税・サ込み、夕朝食付き)
https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaiporoto/

「民族共生象徴空間 ウポポイ」でさらに深い学びを

(公財)アイヌ民族文化財団

滞在中は、隣接する「民族共生象徴空間 ウポポイ」でアイヌ民族の生活文化を学べるのも魅力。伝統的な歌や踊り、楽器演奏などを鑑賞できるステージや、各所で開催される体験型プログラムにも参加できます。

(公財)アイヌ民族文化財団

伝統家屋「チセ」を再現したエリアや、生活空間を体験できる施設、さらに伝統芸能の上演もあり、アイヌ民族の歴史や文化をより深く知ることができました。

■ウポポイ(民族共生象徴空間)
北海道白老郡白老町若草町2-3
定休日:月曜日および年末年始(12月29日~1月3日)
※月曜日が祝休日の場合は翌日以降の平日


edit & text:Tokiko Nitta
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

ライター・編集者

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衣食住をテーマにさまざまな媒体で執筆するライター。趣味は普段の暮らしに薬膳を取り入れること。男児二人を育てる母。最近は自身のカメラで撮影した写真とともに旅コラムを寄稿する。
リンネル.jpでは、旅記事のほか、「yujiさん・仁田さんの福めぐり」連載を担当し、いま行くべきパワースポットを紹介!

連載 いま行くべき開運パワースポット yujiさん・仁田さんの福めぐり

仁田 ときこ

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